皆さま
「今ここで幸せになろう」と思っても、
そうもいかないと思う気持ち、私も
そうだったので、よくわかるのです。
そんな人が陥りやすいのが、それが
できない自分を責めてしまうことですね。
それだと、せっかく幸せになろうと歩みを
進めてもしんどく感じてしまいます。
そんなとき、どうするのか小動物の代表格リスが
教えてくれました。
鳥かごの似合わないフクロウは
登場するのでしょうか。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「すぐに幸せと思えなくても自分を責めない物語」
~悩み真っただ中のリス~
森の中にリスが住んでいました。
リスは、なかなか今が幸せだなんて
思えずに生きています。
でも、自分の回りを見ていると
「今ここで幸せになりましょう」とか
「この瞬間に幸せになれます」など
そんな言葉が溢れているのです。
だから、それができないことを
リスは責めてしまっていました。
「私は、なかなか今が幸せだと思えない」
「だから、きっと幸せになれないんだ」
「あー、私って・・・」
そうしながら、リスは、いつだって
悩みを抱えてしまっています。
そんなとき、リスはお散歩山登りに
出かけるのです。
そのときばかりは、悩みや自分が
幸せではないと考えなくて済むからでした。
そうしてリスが歩いていると、前から
フクロウが羽ばたいてきたのです。
木々の間を颯爽と舞っています。
リスが前歯を出しながら唖然と
していると、フクロウは、リスの前に
羽を仕舞い込みました。
フクロウは、リスに挨拶もそこそこに
話し始めるのです。
「リスさん、今すぐに幸せになれないこと」
「それで、また悩みを増やしていませんか?」
「リスさん、でもね、幸せになっていく道は」
「それぞれでいいんですよ」
「今すぐに幸せになれることもあるかもしれない」
「でも、それぞれに必要なプロセスがあるわけです」
「だってね、すぐに幸せになれたら、その大切さを」
「忘れてしまうかもしれませんからね」
「その悩みの中、苦しんだこともあって」
「それを経験することで、その落差を経験して」
「ようやく幸せを実感できるのかもしれない」
「ただ、ただ、それだけなんですよ」
リスは、足を止めてフクロウの言葉を
しばらく聞いていました。
「そうか、私はすぐに幸せになれなくても」
「それはそれでいいんだ」
「焦ってごめんね」
すると、リスの心の中はなぜだか
スーッと落ち着いていったのです。
その様子を見ていたフクロウは、
「もう大丈夫」そう言って、再び羽を
広げていきました。
リスが気が付くと、フクロウは、すでに
木々の間を羽を広げて羽ばたいているのです。
「フクロウさん、ありがとう」
リスは、フクロウの背中をキラキラとした
目で追いかけています。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。