皆さま
自分の使命っていったいなんなのでしょう。
完全に気が付いている人もいれば、
これかなあって思っている人もいるでしょう。
はたまた、なんだかわからないと
言う人もいるかと思います。
どうやって気が付いていくのか、
洋食屋の主役、卵が教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「自分の使命に気が付く物語」
~卵の道のり~
とある山奥に大きな大きな卵が
置いてありました。
卵は、来る日も来る日もその場で
何も起きない日々を過ごしています。
ところが、いつからか大きな卵を
見に、多くの人々がやってくるように
なったのです。
「恐竜の卵だ」
と噂になったからでした。
それでも卵は、割れることもなく
その場に居続けます。
そんなある日のことでした。
多くの人々に見守られている卵が、
「ピキピキ」と音を立てて割れ始めたのです。
人々からは歓声がが上がります。
卵が割れていくと、そこから中身が
出てくると人々は信じていましたが、
そうではありませんでした。
一枚の薄皮のような殻が剥けた
だけだったのです。
そうして、その割れていく際に、卵からは
不思議な言葉が聞こえます。
「どうせ、愛されてやいない!」
そうして、また「ピキピキ」と音を立てて
殻が剥けていきます。
「私に価値なんてありません」
何枚も何枚もそうやって殻が剥けて
いくのです。
「がんばらないと価値がない」
「好きなことなんてしちゃいけない」
「私、嫌われているし」
「仕事で成功するには、命を削る想いをしなくてはいけない」
「家族ができても、きっと離れ離れになる」
「・・・」
その数は、無数とも言えました。
それでも、卵の殻は剥けて剥けて
いったのです。
すると、中からは、柔らかそうな
なぜだか光り輝く白身と黄身が
出てきました。
もう、見るものを圧倒するほどの
純粋さを感じさせます。
まるで、幻の滝が現れたかのような
感覚に陥りました。
不思議と卵の白身と黄身は、見る人々の
心を元気づけ、勇気づけ、癒したのです。
卵は、そこまできて、ようやく思い出します。
「あー、そうだ、多くの生き物たちの」
「心を癒すために、生まれてきたんだった」
卵は、深く深くそのことを思い出して
いきました。
だから、目の前の人々や動物、鳥たちが
癒されていく姿を見て、卵は、とても
いい気分になっていきます。
「あー、こうして生まれてきて本当によかった」
卵が、自分の使命に気が付いて
いった瞬間でした。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。