皆さま
何かを得て、豊かになっていくことも
この世の中を生きていく上で大切だと
思います。
そして、さらに何かを与えられるように
なると、さらに成長できるし、幸せ度も
上がっていくのだと感じます。
そんなことを小動物の代表格リスが
教えてくれました。
鳥かごの似合わないフクロウも
登場するようです。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「得る歓びから与える歓びにシフトしていく物語」
~多くの木の実を持つリス~
森の中にリスが住んでいました。
リスは、リスの食料でもある
木の実をたくさん保有しています。
そこに至るまでに、リスは、いろいろ
行動もしてきました。
どこに行けば、木の実がたくさん得られるのか
天敵の有無、季節などのタイミング、
様々なことを調べたり、実際に足を運ぶことで
それを会得していったのです。
だからこそ、リスは、多くの木の実を
保有することができました。
だから、リスは、得ることについての
望みはずいぶんと叶えることができたのです。
たしかに、リスも得ることで満足感も
得ることができました。
でも、どこかでリスにも
「このままでいいのだろうか」
家の倉庫にぎっしりと詰まった
木の実を見て、ふとそう感じたりも
するのです。
すると、どこからともなく現れた
存在があります。
あまりにも静かに飛ぶことができる
フクロウでした。
フクロウは、リスの横に立つと
自然とリスに話しかけます。
「リスさん、ずいぶんとお貯めになりましたね」
「リスさん、勝手なことをお話しします」
「失礼があったら謝ります」
「リスさん、あなたは、ずいぶんと得ることはできた」
「それで、もうある程度満足したんじゃあありませんか」
「今度は、得ることから与えることにシフトしていくと」
「あなたは、きっと、もっと幸せになれる」
「それは、あなたが豊かなリスや幸せなリスを」
「増やしていくからなんですよ」
フクロウは、そこまで言い切ると
静かに羽を広げて、飛び立っていきました。
リスは、少し茫然としています。
「そうか、これから与えることか」
リスは、しばらく得ることから離れて、
お散歩をしたり山登りに興じてみています。
そうして、与えることについて考えてみたのです。
それは、いきなり、答えが振って来たような
感覚でした。
「そうか!」
「僕がこうして豊かになれたり、幸せになれた」
「知恵や心構え、行動の仕方なんかを」
「みんなに与えていけばいいんだ!」
「あ、困っているリスがいたら木の実を」
「分けてあげてもいいかもな!」
そうです、リスは、与えると言ったら
木の実を分け与えなくてはいけないのかと
ばかり考えていました。
でも、そうした知識などを分け与えることも
できるのです。
叡智と言ってもいいかもしれません。
そうして、リスは、与える活動を
始めていきました。
徐々に徐々に、リス自身も与える
歓びを感じ始めていきます。
最初は与えているつもりになっていましたが、
どこかで恐る恐る行っていました。
でも、段々と、与えるごとに不思議と
与えたもの以上の何かがリスにも
巡り巡ってくるようになったのです。
リスは、なんだか
「幸せが循環していることを実感」
するようになっていました。
「得ることも楽しかったけど」
「与えることって、幸せなことなんだなあ」
「大切なことを教えてくれた」
「フクロウさん」
「ありがとう」
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。