皆さま
信じられない人もいらっしゃるかも
しれませんが、どんな風に生きていくかは
自分で選ぶこともできます。
もちろん、自分で選んでも予期せぬことも
起きることがあるでしょう。
でも、「どうやって生きるか」という
軸を選んでおくことで、起きることの
意味や感じ方は圧倒的に変わります。
そんなことを小動物の代表格リスが
教えてくれました。
鳥かごの似合わないフクロウも
登場するようです。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「どっちで生きるか自分に問うていく物語」
~ネガティブなリスが変わるとき~
森の中にリスが住んでいました。
リスは、もう大人になっていましたが、
とてもネガティブに考える癖があります。
なんでもかんでもネガティブに捉えて
しまうのです。
「不安だなあ」
「嫌だなあ」
「怖いよー」
「やりたくないよー」
「どうせ、またダメだ」
「失敗するから」
「木の実が固いよ」
「前歯が折れるー」
そんな風に長年生きてきましたが、
いよいよ、リスの心の中はネガティブで
一杯になってしまいました。
なんだか、ネガティブで一杯で、
それに溺れてしまいそうな感覚を
リスは感じています。
もう、そんなとき、食事の木の実も
喉を通らなくなっていたのです。
それは、リスの中身がネガティブで
一杯になっているからでした。
何も食べていないはずのリスでしたが、
ゲップが止まりません。
「どうしたことか」
リスは、これはまずいとお散歩と称して
山登りに出かけました。
リスは飲まず食わずでしたが、
身体は重いし、満腹感がすごいし、
歩くのもやっとだったのです。
でも、リスが山登りにでかけたのは、
小さい頃、家族で登って、とても
爽やかな思い出があったからなのです。
そうして、無理をしてしまいながら、
リスは山登りを続けます。
途中、もう、登ることができず、
岩の上でひっくり返ってしまいました。
リスは仰向けになって、目を閉じていると、
なんだか風を感じます。
なんとか、リスが目を開けると目の上には
フクロウがいました。
「リスさん、大丈夫かい?」
「リスさん、リスさん、あなたの身体の中」
「ネガティブで一杯だよ」
「もう、どうするか決めた方がいい」
「いいかい?大切な質問をするよ」
「リスさん、このままネガティブを選択して」
「生きていくかい?」
「それとも幸せとか楽にとか」
「ポジティブやニュートラルを」
「選択して生きていくかい?」
「これはね、どっちが良いとか悪いじゃないよ」
「自分がどうやって生きていきたいかに尽きるんだ」
リスは、ネガティブで満腹感が
すごかったですが、フクロウの話しは
なぜだかスッと入ってきました。
リスは、ゲップをしながらフクロウの
質問に答えていきます。
「もう、ネガティブはこれ以上要らないです」
「私を見ればわかるでしょう?」
「そうでしょう?」
「もうお腹いっぱい味わったでしょう?」
リスは、フクロウのその質問に
心から納得をしたようでした。
「もう、これからは、ポジティブや」
「ニュートラルを選択して生きます!」
リスは、寝ころびながらも力強く
宣言をしたのです。
「そうですか」
フクロウは少し笑みを浮かべて、
羽をリスに差し出しました。
リスは、フクロウの羽からフワッと
広がる風で起き上がることができます。
そうして、フクロウは、そのまま
飛び立っていきました。
リスは、飛び立つフクロウを
見上げて、「フクロウさん、ありがとう」と
大きな声でお礼を言います。
そう、リスは、ようやくここまできて、
自分の生き方を選ぶことを決意しました。
もちろん、このままネガティブを選択をして
生きることができます。
でも、「さすがにもう要らない」そこまで
リスは体感をして、選択をすることができました。
そうです、リスと同じように、生き方というものは、
自分自身で選ぶことができるのです。
逆に言えば、自分で選ぶことしかできません。
リスさんのように、もういっぱいいっぱいに
なるまで、放っておくこともありません。
自分のタイミングで選び直すことができるのですね。
リスが生き方を変えていったことで、
お腹の中も落ち着きを見せて、少しずつ
身体も軽くなっていきました。
ようやく、リスもお散歩や山登りを
楽しめるようになっていきます。
「あ、なんだか少しずつ幸せを感じられるようになってきたな」
「フクロウさん、大事な質問をしてくれて」
「ありがとう」
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。