皆さま

 

生きるうえで、何か理想ってありますか?

とにかく理想に意識を向けて生きていけば、

幸せになれるなんて思い込んだりします。

 

でも、実際は理想ばっかり追い求めていると

苦しくなる場合もあるようです。

 

そんなとき、楽になり、理想に近づくために

大切なことはなんなのでしょうか?

 

海の写真で撮られたり、

水槽で飼われることも多いあのエビが

教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「理想だけを追い求めると苦しくなる物語」

~エビが大切なことに気が付く~

 

海の中にエビが住んでいました。

 

エビは、やりたいことを追い求め

様々な海水魚たちを癒したいと思い、

マッサージ師として仕事をしています。

 

もちろん、エビはマッサージ師として

仕事をして、毎日やりがいを感じて

歓びを持って仕事をしているつもりでした。

 

でも、エビにはとても大きな希望、

理想があったのです。

 

「僕と出会った海水魚たちは、全員幸せにしたい」

 

なんともキラキラとした思いにも感じますし、

たしかにそうなったらいいなあとも思う

希望、理想でもあります。

 

そんな理想を持っているエビでしたので、

毎日一匹一匹ずつマッサージをして

海水魚たちを癒しても、一向に満足することが

できなかったのです。

 

「もっと、やらなきゃ」

「もっと、癒さなきゃ」

「もっと、幸せにしなきゃ」

「もっと、もっと・・・」

 

それもそのはずです。

あまりに大きな理想を抱いて

いたからです。

 

エビは、なかなかそのことに

気が付くことができませんでした。

 

だから、毎日、たくさんの海水魚たちを

マッサージしてもエビは本当の歓びを

感じるに至らないのです。

 

だから、逆にエビはとてもやりがいがあり、

自分の歓びになるマッサージの仕事を

しているはずなのに、どこか苦しい思いを

していました。

 

エビは水草の合間を縫って、

お散歩をしながらいろいろと自分の

思いを振り返ります。

 

「やってもやっても満たされない」

「ありがとう、って言われても」

「まだまだ足りない気がする」

 

エビは、そんな自分の気持ちに

気が付いていきました。

 

そんなある日、今日は定期的に

エビのマッサージを受けてくれる

ウツボに施術をする日です。

 

エビはいつものように、心を込めて

マッサージをしようと頑張りました。

 

でも、どこかで、やっぱり苦しさが

あります。

 

マッサージが終わると、ウツボが

エビに話しかけました。

 

「エビさん、今日のマッサージ、どうもフワフワしていたよ」

「どこか、上の空というか、地に足がついていないというか・・・」

「あ、別に気持ちよくなかったとか、お金返せとか」

「そういうんじゃないんだよ」

「なんだかね、最初の頃のエビさんのマッサージと」

「なんか違ってきたなって思って」

 

エビは、どこかギョッとしました。

 

隠したいとことを突かれたような

想いです。

 

エビは、ウツボに自分の話しをすることに

しました。

 

「実は、ウツボさんに言うのもなんですが」

「大切な仕事のはずのマッサージをしていても」

「なぜだか、苦しいんです」

「僕は、もっと出会う海水魚さんたち全てを幸せにしてあげたいのに!」

 

ウツボは、ほぐれきっていない身体を

うねらせて、エビにこう答えます。

 

「エビさん、エビさんの言う想い、理想は」

「たしかに立派だし、とてもいいことだと思うよ」

「でもね、実際、現実を考えてごらん?」

「もちろんエビさんの腕が悪いなんて話じゃないよ」

「どうしたって、一匹のマッサージ師が」

「そんな全ての海水魚たちを癒して幸せにするなんて」

「難しいのではいかなあ」

「私が言うのもなんだけどね、目の前の」

「一匹一匹の海水魚たちを癒して幸せにしていくことを」

「コツコツと積み上げて、徐々に」

「エビさんの言う全ては無理でもたくさんの」

「海水魚たちを癒して、幸せにすることが」

「できるようになるんじゃないのかなあ」

 

「要は、大きな理想を持つのも大切だけど」

「自分の現実と照らし合わせた、叶えていきやすい」

「小さな理想に向かって、コツコツ積み上げていこう」

「そういうことだと思うんだよね」

 

エビは、まさに目から鱗状態でした。

 

「そういうことだったのか」

「ウツボさん、よくわかりました」

 

エビは、ウツボに丁寧にお礼をして

ウツボの家を後にしました。

 

エビは、大きな理想ばかりを見ていたことに

気が付かされたのです。

 

そうして、小さな理想、現実的な理想を

叶えていけるよう、目標を変えていくように

しました。

 

まずは、この地域の海水魚で人気一番に

なろうとか、それから、もっと海域を広げてとか、

徐々に大きくしていくことにしたのです。

 

すると、エビは、今まではマッサージをしていても

苦しかったのが、なんだか以前のように

幸せや歓びを感じながら施術できるように

なりました。

 

そうして、今までよりも人気のマッサージ師へと

変化していったのです。

 

エビは、とても幸せを感じるようになりました。

 

そうして、大切なことを教えてくれた

ウツボのことを自分を正すように

思い出すようにしています。

 

「ウツボさん、大切なことを教えてくれて」

「ありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。