皆さま

 

せっかくやりたいことを見つけたのに、

なんか苦手なこともくっついてきた、

そんな経験ってありませんか。

 

そう、不思議なことにやりたいことに

苦手なこともセットになってやってきたり

するんですよね。

 

そんなときどうしたらいいのか、鳥かごに

入っているのが似合わないフクロウが

教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「やりたいことに、苦手なことがセットされてる物語」

~フクロウが決意する~

 

森の奥の奥の方に住むフクロウが

いました。

 

フクロウは、自分でやりたい仕事が

あったのです。

 

それは、迷いや悩みを抱える動物たちの

相談に乗って、アドバイスをするお仕事

でした。

 

いわゆるカウンセラーに近いのだと

思います。

 

動物たちの中には、過去に辛い目に合い、

家の中から出ることができないものたちも

いました。

 

フクロウは、そんな家からも出ることが

できない動物たちのサポートを行いたかったのです。

 

実は、フクロウにもそうした同じような過去があり、

他の動物に相談することをきっかけに、自分らしく

生きることができるようになりました。

 

だからこそ、そこにかける思いは

とても強かったのです。

 

なので、フクロウ自身も、そんなお仕事を

早くしたいと思っています。

 

でも、そうやっていろいろな会社や他の

動物たちとその仕事について進めていくうちに、

フクロウに違和感とも言える、感情が

湧きあがるのです。

 

それは、フクロウが思いもよらないことでも

ありました。

 

そう、フクロウは、他の動物の家に

行くことが、とても抵抗があったのです。

 

潔癖症と言うわけではありませんでしたが、

他の動物の家に行けば、どんなものが

あるかもわかりません。

 

他の動物に聞いてみると、ゴミなどが

溜まった家もあると聞きました。

 

「それは、嫌だな・・・」

 

フクロウにとって、それは紛れもなく

本音です。

 

今までのフクロウだったら、

「苦手なことはしたくない」と言って、

この仕事を諦めていたと思います。

 

しかし、その家から出ることのできない

動物たちのサポートをするお仕事を

やりたい気持ちもとても強くなりました。

 

「やってみたい」

 

これもまたフクロウの本音だったのです。

 

フクロウは、その通り、葛藤しました。

 

「やりたい仕事だけど、とんでもなく苦手なこともセットになっている」

 

「どうしよう」

「諦めたくないけど、怖すぎる」

 

フクロウは、一ヶ月くらい悩みました。

その間に信頼のおける動物たちにも

相談をしてみました。

 

今現在、そうしてやりがいのある仕事を

している動物たちは、口を揃えて言います。

 

「やりたいことには、けっこうな確率で苦手なこともセットになっているよ」

「やりたいことをやっているうちに、苦手なことも克服していたりするんだ」

 

フクロウは、そんなことを聞いてしまい、

「聞いてよかったのか、聞かなければよかったのか・・・」

と、また迷いそうになりましたが、

やっぱり、そうなのか!と光が見えたのも

事実です。

 

フクロウは、それだけ相談もしてやれることは

やったので、最後は自分で決断することにしました。

 

フクロウは、それからだって迷いに迷います。

 

「家に行かない方法はないだろうか?」

「防護服でも来て家に入ろうか?」

 

色々考えましたが、どれも

現実的ではありません。

 

もちろん、できる限りの対策を

する必要はあると思いますし、

効果的だとも思います。

 

フクロウは、迷ったり悩んだりすると

必ずと言っていいほど、夜になると

お散歩のように、夜空を飛びまわります。

 

そうして、頭を空っぽにしていくのです。

 

ずいぶんと長い間、月の光を頼りに

フクロウは、静かに飛びまわりました。

 

「少し休憩でもしよう」

 

そうして、羽を緩めて、フクロウは

木の上に身体を落ち着かせました。

 

そうして、フクロウは、夜空を

見上げます。

 

すると、フクロウは、不思議な気配を

感じるのです。

 

「あれ、自分と同じように夜空を見上げている小動物がいる」

 

と、思い、横を見ると

なんとこんな夜にリスが

いました。

 

どうやらリスは、趣味の

山登りの途中だったようです。

 

リスもフクロウと同じように、夜空の

月を見上げています。

 

「こんばんは、久しぶりだね、フクロウさん」

「あ、あのときのリスさん」

 

「あのときはお世話になりました」

リスは、小さな頭を下げて、フクロウに

感謝を示します。

 

そう、このリスは、ずっと家から出ることが

できませんでした。

 

それで、不思議な縁で、リスはフクロウに

相談をすることになったのです。

 

それをきっかけにして、リスは、大切なことに

気が付き、今では外にも出られるようになりました。

 

「本当にありがとうございました」

「今、こうして夜空を見上げられるのは、フクロウさんのおかげでもあります」

 

フクロウは、元気になってこうして

外に出て、自分らしく生きられるようになった

リスを見て、そして感謝までされて、

自分のやるべきことが定まってゆくのでした。

 

「あー、やっぱり、この道を進もう」

 

フクロウは、何かを決めたようでした。

 

「リスさん、こちらこそありがとう」

「あなたのおかげで、大切なことに気が付けたよ」

 

リスは、フクロウがなんのことを言っているか、

わかりませんでしたが、「何かのお役に立てたのなら」

と、言って、その場を後にしました。

 

そうして、フクロウもまた、決意を新たに

夜空の月に向かって羽ばたくのです。

 

「よし、苦手なことも楽しみながら克服してしまおう」

「家から出られない動物たちの相談に乗る仕事を」

「やってみることにするよ」

 

誰がいるわけでもない、静かな夜空で

フクロウは、そう高らかに宣言します。

 

その宣言は夜空を煌々と照らす

月がしっかりと聞いていました。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。