皆さま

 

人は皆、様々な環境、ステージで

生きています。

 

生活、仕事、人間関係、

もっと変えたいと思う人も

増えているよに思います。

 

「次のステージに駆け上がる」

 

こんな言葉にピンとくる人も

いらっしゃることでしょう。

 

そんなことを水槽の中や、

水草の相棒としても有名なエビが

教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「次のステージに駆け上がるための物語」

~エビがもがいて動き出す~

 

海の深いところにエビが

住んでいました。

 

エビは、仕事をしています。

それは海水魚たちの家の

掃除をする仕事でした。

 

とても安いお給料でしたが、

エビは毎日黙々とお掃除の

お仕事をしています。

 

「自分には掃除くらいしかできないから」

 

それが、エビの口癖でも

ありました。

 

様々な海水魚のお宅を訪問して

掃除をしています。

 

その中でも、ウツボの家に行って

掃除したときのことです。

 

ウツボは身体が固まっていて、

思うように動くことができない

そうでした。

 

だから、自分で家の掃除が

できないのです。

 

だから、このエビの掃除の

サービスを利用していました。

 

エビは、ただ会社に言われて

派遣されてきただけです。

 

でも、そのときに、エビは

沸々と湧いてくる気持ちが

ありました。

 

「身体の不自由な海水魚たちを少しでも楽にさせてあげたい」

 

と、思っても

「いやいや、自分には掃除することくらいしかできない」

そう思い直していきます。

 

でも、そんな湧いてきた気持ちは

何度だってやってくるのです。

 

そんな気持ちもありながら、エビは

掃除の仕事を続けます。

 

すると、不思議なことに所属する

掃除の会社からも

「もっと、うちで働いてくれないか?」

「残業してくれたっていいんだよ」

「休みを減らせば、もっと稼げるんだよ」

そんな風に、言われるようになります。

 

エビは、考えてみます。

「たしかに、もっと稼げるようになるな」

「休日もやることがないから、働いてもいいか」

「でも、正直給料も安いよな」

「意外と激務なのにな」

「本当にこの仕事をやりたいのかな」

 

エビは、なんだかどうしていいか

わかりませんでした。

 

それは、密かにやってみたいことが

あるけど、自分にはそんな能力が

ないと感じているからです。

 

すると、掃除の会社からの誘いは

もっと強くなっていきます。

 

「明日も掃除の仕事あるよ」

「会社はエビくんのこと待っているよ」

 

ますます、エビは迷いました。

 

新しいことを始めようとする気持ちが

湧くほどに、掃除の会社からの誘いも

強くなっていくからです。

 

それでも、エビには抑えられない

気持ちがありました。

 

「不自由な海水魚のお役に立つ」

 

そうして、あの掃除で言った

身体の不自由なウツボのことを

思い出します。

 

あのウツボを少しでも楽にさせるには・・・

たしかに掃除もそのお役に立ってはいるが・・・

もっと直接的に・・・

自分の手で・・・

 

「あ!マッサージだ!」

 

エビはピンときました。

 

「そうか、この細い手を使ってマッサージをすればいいんだ」

「海水魚たちのツボをうまく押せるはず」

 

「僕はマッサージ師になろう」

 

そう、エビはとうとう新しいステージに

行こうと決意するのです。

 

ただ、しかし、それには行うことがあります。

今勤める掃除会社とのことです。

 

掃除会社にはお世話になりました。

しかも、今でももっと働いて欲しいと

重宝されています。

 

マッサージ師になっても稼げる保証も

喜んでもらえる保証もありません。

 

この掃除の会社にいて、働き続ければ

お金はたくさんはもらえませんし、

満足する金額などもらえませんが、

なんとか生きていくことはできます。

 

エビは迷いますし、この掃除会社と

縁を切るようなことをすることが

怖くて仕方がありません。

 

だから、掃除会社からのもっと働いて欲しいという

誘いに対してもハッキリとした断固とした態度を

取れずにいました。

 

「このままじゃ、なんだかモヤモヤする」

 

エビは、迷い葛藤します。

 

ある日のことです。

 

掃除会社のお偉いさんから

エビは呼び出されます。

 

「エビくん、今まではアルバイトとして」

「働いてもらっていたけど」

「どうだい?」

「うちの社員になってみないか?」

 

まさか、エビはアルバイト社員でしたが、

正社員として働いてくれないかと

言われます。

 

エビは、一瞬何かを考えます。

 

エビの頭の中は迷いが生じています。

 

しかし、もうエビの口は勝手に動き始めます。

 

「お誘いいただきありがとうございます」

「でも、私、実はマッサージ師になろうと決めたのです」

「だから、その誘いはありがたいのですが」

「私は、近々、こちらを辞めて」

「マッサージ師として仕事をしていきたいと思います」

 

エビは、まさか、まさか、掃除会社の

正社員になる話しを断ったのです。

 

しかも、自分の希望までも伝えています。

 

そのきっぱりとした口調に、掃除会社の

エビの上司も

「そ、そうか」

「エビくん、君の気持ちを尊重するよ」

「ただ、気が変わったら、いつでも言ってくれよ」

 

「はい、ありがとうございます」

 

エビは、そんな自分に驚きました。

でも、言葉とは不思議なものです。

 

自分で言ったからには、その通りに

行動をし始めました。

 

マッサージを学ぶスクールを探したり、

勉強しながら働けるところを探すのです。

 

しばらくして、エビは、掃除の会社を

退職しました。

 

そうして、マッサージを学び、身体の不自由な

海水魚のお役に立つ仕事をし始めるのです。

 

今日は、その初日です。

 

なんと、訪れた家は、あの身体の不自由な

ウツボの家でした。

 

最初ウツボは、驚きました。

「あれ、エビさん、今日は掃除の日じゃないよ」

 

エビは、満面の笑みを浮かべて

答えました。

 

「今日は、マッサージ師として伺いました」

 

エビは、自慢の細い手を使って

固くなったウツボの身体、ツボを

押して、身体と心を解きほぐしていきます。

 

ウツボは、少し身体が柔らかくなったようで、

エビに感謝をしました。

 

「エビさん、すごく楽になったよ」

「本当にありがとう」

 

エビは心の底から歓びを感じました。

「こちらこそ、ありがとうございます」

 

エビはそう答えながら、心の中で

思い返します。

「ウツボさん、あなたのおかげで、私はやりたいことが見つかりましたよ」

「ありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。