皆さま

 

「自分の心を基準にして生きる」

いやいや、みんなそんなこと当たり前に

やっているんじゃないの?

 

そう思うのも無理はありません。

でも、実は知らず知らずのうちに

心ではなく、頭や自分の経験、過去などを

元に物事を決めていたりするのですね。

 

それを自分の心を基準に生きてみると、

とても生き方が変わる、そんなことを

小動物の代表格リスが教えてくれました。

 

鳥かごに入っているのが似合わない

フクロウも登場するようです。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「自分の心を基準にして生きてみる物語」

~リスの勘違い~

 

森の中に住むリスがいました。

 

リスには家族がいて、仕事もして、

家事も行っているのです。

 

だから、もしかしたらリスも疲れているかも

しれませんでしたが、きちんとやらなくては、

そう思い、毎日生活をしていました。

 

週に1度の休みのときも、掃除や洗濯をして

子どもたちお散歩や山登りに連れて行き、

さらには餌を与えたりもします。

 

リスも、それが自分が望んでいること、

そう信じて疑いませんでした。

 

ずいぶんと疲れてリスが

眠っているある夜のことでした。

 

フクロウが、音もなくリスの枕元へ

やってきたのです。

 

リスはとても疲れていたのか、

フクロウがやってきたことにも

ハッキリとは気が付きませんでした。

 

フクロウは、リスを起こさないように

静かな声でリスに語り掛けます。

 

「リスさん、少し疲れてやしないかい?」

「リスさん、毎日、仕事に家事に育児に」

「傍から見ても働き過ぎに感じるよ」

「リスさん、本当にそれは自分が望んでいるのかい?」

「忙しくしなくちゃいけない」

「そう思い込んでいるのではないかい?」

「リスさん、自分の心を基準にして生きてごらん」

「ずいぶんと変わるから」

「その方法はね、何かをする前に」

「必ず自分の心に聞いてからしてみるんだ」

「それが、練習になるから」

「本当に掃除したい?」

「本当はどうしたいの?」

「そんな風にリスさんの自分の胸に聞いてみるといいよ」

 

フクロウは、ここまでゆっくりと

話し終えると、再び音もなくリスの元を

飛び立ってゆきました。

 

リスは、このことを現実なのか夢なのか

ハッキリとはせずにいたのです。

 

でも、朝起きてみると、自分の心が

何かを訴えかけているような気がしました。

 

「本当はどうしたいの?」

 

その日から、リスは、自分の心に

そのように聞くようしていったのです。

 

始めは、どこか何か変化があるのか

わかりませんでしたが、少しずつ、

「あれ、本当はやりたくないかも」とか

「本当にやってみたいな」とか

様々な反応が返ってくるようになりました。

 

たまの休みも忙しくしていたリスでしたが、

いつからか、「今日はゆっくり休みたい」

そんな心の声を優先するようになったのです。

 

それで、リスの家の中が汚くなったかと言えば、

そんなこともありませんでした。

 

不思議とそんなときは、家族が掃除を

してくれたり、代わりに餌を探しに行ってくれたり、

そんなことも起きるようなったのです。

 

すると、リスも疲れていましたが、

段々と元気を取り戻していきました。

 

「あれ、今までも幸せだと思っていたけど」

「こうして、自分の心を基準にして生きてみると」

「さらに幸せだし、とても楽に生きられるように」

「なった気がするなあ」

 

リスは、今日も元気いっぱいに仕事をして

家族との時間を有意義に過ごしました。

 

そうして、いつしかの夜、自分が眠っている

間に、教えてくれた何者かに感謝をしたのです。

 

「誰だったかわからないけど」

「あのとき、自分の心を基準にして」

「生きることを教えてくれて」

「ありがとう」

 

リスは、夜空に向かって、そう

呟きました。

 

満月が明るく煌めく夜空を

フクロウが静かに羽ばたいています。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。