皆さま
他人の言動や態度にモヤモヤ
することってあるかと思います。
そんなときに、真面目な人こそ
「そんな風に思っちゃだめだ」なんて
想いがちです。
でも、実は信じたくないかもしれませんが、
反応したということは、そこに自分が火種を
持っているのですね。
「え、そうなの?」
そのことを海の写真や水槽でも
よく使われるエビが教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「モヤモヤする言葉には、自分に火種が隠されている物語」
~エビがモヤモヤした理由とは~
海の中に住むエビがいました。
エビにはいつも一緒にいる友達の
イカがいました。
エビはいつもイカと一緒に水草の中を
お散歩したりしているのです。
とても楽しい時間を過ごしています。
でも、ある日のことでした。
エビとイカの前に現れた海水魚が
います。
海水魚は、なんだか怒っている
ようでした。
何かがあったのかもしれません。
エビにもイカにも心当たりは
ありませんでした。
「どうしたんだい?そんなに怒って」
「おいおい、落ち着いてくれよ」
エビとイカは、海水魚をなだめようと
声をかけます。
すると、海水魚は大きな声を
出して怒りを露わにします。
「この腰曲がりが!!」
とても大きな声でした。
海水魚は、そう言うと、くるりと
エビとイカに背を向けて、泳いで
どこかへ行ってしまいます。
イカはポカンとしています。
しかし、一方のエビは、なんだか
複雑な表情を浮かべています。
悔しくて、怒りに満ちて、モヤモヤして
エビはネガティブな感情に支配されて
いるようでした。
そう、海水魚は、特にエビに言ったのか
イカに言ったのか、ハッキリとはわかりません。
でも、「この腰曲がりが!」と言われとき、
不快な反応を示したのはエビだけでした。
そこには、エビが自分のことを
「この腰曲がりが!」と思っている
証拠でもあるのです。
「なんでこんなに腰が曲がっているんだ!」
「こんな腰曲がりなんて、ダメだ!」
そんな風にエビは自分のことに対して
思っていました。
だからこそ、それが火種となって、
他の海水魚から言われたときに、
火がついて、ネガティブな感情が
湧いてくることになるのです。
エビは怒りに震えていましたが、
少しずつ時間が経つことで落ち着いて
いきました。
イカは冷静にエビに聞きます。
「海水魚は酷いことを言ったけど」
「エビくんのことを言ったのかわからないよね」
「いやいや、イカさんのことを腰曲がりなんて言うわけないさ」
「どうせ、僕の腰が曲がっていることをバカにしているんだ」
エビは、そうして自分のことを腰曲がりだと
やっぱり自分で思っている様子です。
でも、イカは自分の腰を曲げて見せて
言いました。
「ほら、エビくん、僕の腰もこんなに曲がるんだよ」
「僕は自分を腰曲がりだなんて思っていないから、海水魚の言葉は気にもならなかったよ」
「もしかして、エビくん、自分のことを腰曲がりだって、決めてないかい?」
エビは少し怒りの表情を浮かべましたが、
すぐに冷静になって、考えているようです。
「あ、たしかに」
「海水魚は、僕に言ったとは限らない」
「でも、僕は、自分が言われたと決めつけた」
「それは、自分のことを腰曲がりだと決めているから・・・」
「そうか、そういうことか」
「自分で思ってもいないことだったら、気にもならない」
イカは、「うんうん」と首を縦に
振っています。
「そうだよ、エビくん、モヤモヤする感情には」
「自分の中に火種があるんだよ」
「そうだったんだね」
そうして、エビは大きなことに気が付きました。
「僕は、自分が腰曲がりなんて決めるのはやめるよ」
そう言って、エビはそんな思い込みを
手放すことにしたのです。
イカは、そのことを祝福しました。
「そうだったのか」
先ほどよりも穏やかになった
エビは、ずいぶんと納得した
様子です。
エビは、教えてくれたイカと、そのきっかけを
与えてくれた「腰曲がり!」と言ってきた
海水魚にも感謝をしました。
「教えてくれてありがとう」
「気が付くきっかけを与えてくれてありがとう」
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。