皆さま

 

誰にだって過去があります。

 

幸せになりたいなと思っても、

過去の自分と比べて今の自分を

ダメだししていませんか?

 

そうすると、どうしても

幸せに近づくことが難しく感じてしまいます。

 

では、どうしたらいいのでしょうか?

 

小動物の代表格リスがそのことを

教えてくれました。

 

途中、鳥かごに入っているイメージが

あまりない鳥も登場してくるようです。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「過去の自分と比べて生きるのをやめたくなる物語」

~リスの暮らしの変化~

 

山深い、森の中にリスが住んでいます。

 

リスは、訳あって都会から

この森の中に引っ越してきました。

 

それは、リスが望んだものでは

ありませんでした。

 

そうしなくてはいけない理由が

あったのです。

 

だから、リスは森の中での暮らしに

不満ばかり感じていました。

 

「都会にはあれがあったのに」

「都会は仕事がたくさんあった」

「もっと多くのリスと触れ合う機会があった」

「都会の方が・・・」

「都会の方が・・・」

 

たしかにリスは、都会にいるとき、

バリバリ働き、稼いで、たくさんの

友人に囲まれて、一見豊かに

暮らしていたのです。

 

クルミの加工会社に勤めて、長年働き、

他のリスを管理する立場にもなりました。

 

帰りだって遅くなることが多々あります。

 

そんな自分を、リスは幸せなんだ、

豊かなんだと信じて疑いませんでした。

 

でも、そんな日々は永遠には続かなかったのです。

 

どうしても、リスは、森の中に引っ越す

必要が出てきました。

 

だからこそ、森の中の暮らしに

不平不満を言ってしまうのです。

 

過去の自分と比べて、今の自分に

ダメ出しをしている状態でした。

 

だから、リスは、幸せを感じる暇も

なかったのです。

 

「あー、いつになったら都会に戻れるのだろう」

 

リスは、森の中で空を見上げて、

そんな風に呟きました。

 

その日の夜のことでした。

 

リスが眠っていると、静かな羽音が

聞こえてきます。

 

柔らかな風がリスの毛並みを揺らしました。

 

リスの意識はあるような、ないような

不思議な感覚です。

 

どうやらリスの元にフクロウがやって

きていました。

 

フクロウは、半分眠っているリスに

鋭い眼差しを向けます。

 

でも、口元は緩やかに見えました。

 

フクロウは、リスにわかりやすく

語り掛けます。

 

「リスさん、なぜそんなに過去と比べているんだい?」

「リスさんは、過去もたしかに生きていたよ」

「でも、今のリスさんは、過去のリスさんとは別のリスとも言えるんだよ」

「過去と比べて生きるって、とても大変なこと」

「だってね、リスさんは、できなくなっったこととか、悪くなったこと」

「そんなことばかりを比べているだろう?」

「本当は、できるようになったことも、良くなったこともあるのに」

「だからね、そうして過去と比べ続けていると、どうしても幸せは感じにくいんだよ」

「今あるもの、今できるもの、今楽しめるもの」

「そういうことに目を向けてごらん」

 

そこまで語り続けると、フクロウは、

再び羽を広げて、リスの毛並みを

揺らしました。

 

フクロウが夜空に羽ばたく姿は、

とても幻想的です。

 

まるで、夜空の月に帰っていくような

錯覚を覚えました。

 

リスは、これが夢なのか、なんなのか

わからないまま、眠りに就きます。

 

起きる直前、目をつぶっていましたが、

ハッキリと、フクロウのイメージが

浮かびました。

 

そのせいで、「あ、昨夜の夢で会ったフクロウ」

と思い出すことができたのです。

 

それをきっかけに、フクロウに言われたこと、

それが、思い出され、同時に腑に落ちて

いきました。

 

「僕は、ずっと過去の自分と比べ続けていたんだ」

「それで、できないことを探し続けて、苦しんでいたんだね」

 

リスは、それから不思議と過去の自分と

比べて、ダメだしするのをやめたのです。

 

すると、リスの見るものは変わっていきました。

 

「自分が今できること」

「自分が置かれている素敵な環境」

「自分が今楽しむことができること」

 

今の自分が充分に幸せである

証拠が集まってきたのです。

 

「森の中のできたての空気」

「森の中の落ちたての木の実」

「森の中の湧きたての水」

「都会よりもずっと綺麗な夜空」

「都会よりもずっと自然体な仲間たち」

 

数え上げればキリがありませんでした。

 

それに気が付いたとき、リスは、

感謝で、涙で目の前がいっぱいに

なったのです。

 

「あ、僕はとんでもなく幸せだったんだ」

 

そうして、それを教えてくれた

本当に存在するのかわからない

月からの使者、フクロウに感謝をしました。

 

「教えてくれてありがとう」

「羽の風でフワッとしたあの感覚忘れられないよ」

 

リスは照れ臭そうに、夜空の

月を見ています。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。