皆さま

 

人の特技って、自分では気が付かず、

他人から見るとよーく見えていたりします。

 

でも、自分で自覚がないので、いざ

他人から言われてもスルーしてしまうのです。

 

だから、アンテナを張っておきましょう。

 

海の中で生きるエビが教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「人には特技が隠れていると知る物語」

~エビが反り返る~

 

海の中をエビが漂うように、

泳いでいました。

 

エビは海の中をお散歩するかのごとく、

海水魚や水草を横目に、うまく

身体を反り返らせて進んでゆきます。

 

その光景は、綺麗に整えた

水槽の中のようでした。

 

エビは、傍から見るととても

奇妙な動きをしていて、それこそ

特技がたくさんあるように見えています。

 

でも、当のエビは、そんなこと気が付きも

しないのです。

 

「僕も個性が欲しいなあ」

「何か特技が欲しいなあ」

 

そんなことを考えながら、海の中を

泳ぎ、そして漂うのです。

 

そんなある日、エビの前に突然

他の生き物が現れます。

 

「君は身体が柔らかくていいね」

 

そう言ったのは、タツノオトシゴ

でした。

 

見るからに固そうな身体を

しています。

 

でも、エビだって一見殻を纏っていて、

固そうに見えます。

 

でも、エビは身体をうまく柔軟に

反らせて泳ぐことができるのです。

 

タツノオトシゴは、そのことが羨ましく

思ったようでした。

 

「僕も君のように、身体を柔らかくしたいよ」

 

エビは、驚きました。

 

「僕のことが羨ましいのかい?」

「もちろんだとも」

 

タツノオトシゴは続けます。

「僕の身体は本当に固くて、この大海原で生きるのには苦労しているんだよ」

 

特に、水草とかサンゴとか海藻、イソギンチャク

そんなものが密集したところを泳ぐときは

本当に大変だったのです。

 

身体をくねらせたり、反らすことができれば、

もっとこういった障害物になり得るものを

避けながら、泳ぐことができる、イソギンチャクは

そういう想いがありました。

 

それから、エビは、身体の反らせ方や

くねらせ方をタツノオトシゴに教えることに

なります。

 

エビがこれまで特技だなんて思わずに、

普通に行ってきたことです。

 

でも、タツノオトシゴは、真剣に

エビから学んでいました。

 

タツノオトシゴの身体は、しばらく続けることで、

エビまでとはいきませんが、少しずつ

柔和になっていったのです。

 

タツノオトシゴは、とても喜びました。

エビもなんだかうれしくなります。

 

そのことが評判を呼んだのか、様々な

海水魚たちが、エビのもとに身体を

柔らかくする方法を体験するために

訪れました。

 

気が付けば、エビはただただ海の中を

泳いで漂っていましたが、今では

大人気講師になったのです。

 

エビは、自分では気が付かなかった

特技を教えてくれたタツノオトシゴに

感謝しました。

 

「ありがとう」

 

エビは、今日も海の中で、身体を

柔らかくする動きを海の生き物たちに

教えていくのです。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。