皆さま
この世界に生きる私たちが、まだ
やれることがあると知り、それを
実際にやっていくことで、この世界は
もっと幸せで美しく感じられるように
なると思うのです。
そんなことを庭作りなどをしていると、
出てくると噂のモグラが教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「自分にはまだやれることがあると知る物語」
~初めて外に出たモグラ~
地中深く、真っ暗な中で生きている
モグラがいました。
モグラは自分の感覚を信じて、
と言うより目の前にある土を掘って、
ご飯を食べたり、寝床を作ったりして
生活をしています。
でも、モグラはそんな暗闇のような中での
生活を送りながら、どこかでその真反対
光り輝く明るい世界があるのではないかと、
感じていました。
モグラは今の生活が当たり前だと思い込もうと
していましたが、やっぱり、どうにか本音で言うと
今の生活を変えたい、今の生き方を変えたいと
そう思っていたのです。
そこで、一匹のモグラは、自分の
信じる道を進もうと決意しました。
それは、モグラは横や下に向かって
土を掘ることはしていましたが、
上に向かって土を掘ることです。
どのモグラも上に向かって土を
掘ることを行っていませんでした。
だからこそ、その一匹のモグラは
上に向かって土を掘っていきます。
来る日も来る日も、周囲から変な目で
見られようと、馬鹿にされようと
上に向かって土を掘って行ったのです。
上に向かって土を掘れば、当たり前のように
掘った土が自分にかかります。
とてもしんどいと感じる時期も
ありました。
それでも、諦めずに、信じ続けて
上に向かって掘り続けたのです。
しばらくの日が経ちました。
モグラはお日様の当たる
地上へとたどり着いたのです。
モグラは、その時のことを
鮮明に覚えていました。
あまりの明るさにしばらくの間、
その場で立ち尽くしていたのです。
モグラは新しい世界へとたった
一匹で移行していきました。
モグラの生き方は、その時を境に
いえ、上に向かって土を掘り始めた
そのときから変わっていったのです。
そうして、モグラは、それだけで
満足をしませんでした。
「自分にはまだやれることがある」
そう、心の底からどうしても
湧き出る想いがあったのです。
モグラは、その想いを無視することなど
できませんでした。
「自分にはまだやれることがある」
それは、自分を馬鹿にしたかもしれない、
応援などしてくれなかったかもしれない、
そんな未だ真っ暗な地中で生きるモグラたちに、
こんなに素晴らしい光り輝く世界があるってことを
教えることです。
「自分にはまだやれることがある」
そうして、モグラは、来た道を戻ります。
今度は真下に掘って行きました。
そのとき、またあの真っ暗闇な世界に
戻ると思うと、足がすくむ思いもしました。
それでも、モグラは、進み続けるのです。
モグラは、しばらくの時間をかけて
元居た真っ暗な地中の世界に戻りました。
そうして、上に向かって土を掘り続けると
光り輝く世界があると仲間のモグラたちに
伝えることにしたのです。
もちろん、そんなことに聞く耳を持たない
モグラも多くいました。
でも、少ないけれど、話しを聞いてくれるモグラ、
実際に、上に向かって掘ってみようと準備を
するモグラなどもいるのです。
「自分にはまだやれることがある」
そう信じて、モグラは、その光り輝く
世界があることを伝え続けました。
それから時間はかかりましたが、少しずつ
モグラの後に続き、多くのモグラたちが、
新しい光り輝く世界へと移行をしていったのです。
新しい世界を知ったモグラたちは、
一様に感激を露わにしていました。
そうして、その世界を教えてくれた
モグラに仲間のモグラたちは感謝を
します。
「やれることをやってよかった」
モグラは、光り輝く世界に立ち、
そう思うのです。
そうです、まだまだ私たちには
やれることがあるのです。
最初に切り開いたモグラを先頭に、
多くのモグラが光り輝く世界を求めて
上に向かって土を掘り続けました。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。