皆さま
「幸せに生きたい」と思ったとして、
その目的地に行くためには、不要な
思い込みは手放す必要が出てきます。
例えば、「私は幸せに生きてはいけない」
「お金がたくさんない限り幸せになれない」
そんな思い込みのことですね。
そうやって、不要なものを手放してこそ
進みたい道に行けるのだな、と個人的に
感じております。
そのことを大荷物を背負ったトラックが、
教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「何かを手放すから、進める道があると知る物語」
~大荷物のトラックの曲がり角~
毎日、毎日荷物を運ぶトラックが
ありました。
トラックは、とても多くの荷物を
積まれています。
載せられるだけ、荷物を載せられて
いました。
見た目にも荷物で一杯で、
安定感もなさそうです。
多くの荷物を積んだトラックは、
いよいよ出発していきます。
しばらくの間は、トラックは真っすぐ
進んで行くため、大きな問題は
なさそうでした。
でも、少し車体が重く感じて、スピードは
あまり出ません。
進む道は真っすぐだけでなく、
坂道や曲がり角もあります。
坂道では、トラックはひっくり返りそうに
なりながら大きな音を激しくさせながら、
やっとの思いで登っていきました。
「ひっくり返らなくてよかった」
次に大荷物を背負ったトラックは、
曲がり角に突入しました。
そうすると、安定感を失い、グラグラと
車体を揺らします。
なんとか曲がり切ってみせました。
でも、次の曲がり角はもっと直角でしたし、
道も細くなっています。
すると、トラックは、曲がり角を
曲がり切れず、多くの荷物も落とし、
トラックも転んでしまいました。
トラックは、多くの人が集まってきて
起こしてもらいます。
でも、トラックはこうなることは
いつも予想していました。
それは、何度も何度も転んでも
多くの荷物を載せられるからです。
トラックは散々といった感じでした。
「もう、こんなに荷物を載せないでくれ」
「曲がれないのわかっているでしょう」
「もう、嫌だな」
トラックは、そのことにとっくに
気が付いていたのです。
それでも多くの荷物を載せる
運転手の気持ちがよくわかりませんでした。
そう、自分の望む世界を生きるときには、
今よりも細い道を通って行くこともあります。
その時に、荷物をたくさん持っているようだと、
その道に入りにくかったり、トラックの様に
曲がり切れなかったりします。
だからこそ、自分で不要だなあと思うことは、
手放す必要があるのです。
もちろん、何から何まですべてを
手放す必要はないと思います。
このトラックと同じように、なんだか
曲がり切れないなあとか、真っすぐ
走ってても重いなあとか、細い道に
入って生きにくいなあとか、そんな風に
思うようならば、不要な何かを手放せば
いいわけですね。
トラックは、「荷物を下ろしてくれ」そんな風に
運転手に気持ちを伝えました。
言葉では伝えられないので、たくさん荷物を
載せられると、トラックは身体を揺すって
荷物を落として見せるのです。
運転手は、「ちと荷物載せ過ぎたか」
そんな風に呟き、荷物を下ろすことに
しました。
そうすると、今まで、転んでいた細い曲がり角、
ひっくり返りそうになる坂道もなんなく、
進むことができるようになったのです。
トラックも運転手も荷物を載せ過ぎたりして、
無理することの弊害を身を持って知りました。
そうして、状況に合わせて、荷物を減らし、
道に合わせて、進んで行くことが、目的地に
近づく最善の方法なのだと気が付いたのです。
トラックは、そんな風に気が付くことができて、
よかったなあと思いました。
「もう転ばずに済むんだね」
「坂道で気持ちがすり減る想いもしなくていいんだね」
「自分の進みやすいペースで目的地まで行けるんだ」
「ありがとう」
トラックは、今日も適度な荷物を載せて、
目的地に向かって走り続けます。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。