皆さま

 

自分が見ている世界って、それが

真実かのようですが、実は自由に自分で

決めることができます。

 

そんなことをあのおにぎりが

教えてくれます。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「自分の見る世界は自由に決められる物語」

~両手で頬張るおにぎり~

 

小高い丘の上で、中学生か高校生くらいの

女の子が両手でおにぎりを持っています。

 

女の子は、学校で辛いことがあったり、

人間関係に悩んだり、家族とぶつかったり、

そんなことがあると、決まってこの小高い丘に

登るのです。

 

そうして、丘の頂上で座って自分で握った

おにぎりを頬張ります。

 

おにぎりに具を入れたり、何かおかずを

用意することもなく、女の子は、塩むすびの

おにぎりを食べています。

 

おにぎりは食べられながら、どうしても

違和感が拭えなかったのです。

 

おにぎりは、おにぎり弁当などにして

少し華やかにして自分を食べて欲しいと

思っていました。

 

「女の子はどうせ、おにぎりを楽しもうなんて思っていなんだ」

「きっと、おにぎりのことなんて、腹の足しとしか考えていないんだ」

「どうせ、僕はただのおにぎりさ」

 

おにぎりは、そうやってネガティブな

世界を見ていたのです。

 

だから、いつも丘の上で女の子に

食べられていても、楽しくもないし、

希望も持てませんでした。

 

「あー、つまらない」

「もう、この女の子に食べられるの嫌だなあ」

 

それでも、そんなこととはつゆ知らず

女の子は、決まって丘の上でおにぎりを

頬張り続けます。

 

おにぎりは、本当に食べられたくなかったのか

「女の子の両手から滑り落ちてやる!」

そう念じていました。

 

すると、不思議なことに本当に女の子は

手を滑らせて、おにぎりを地面に落として

しまったのです。

 

おにぎりは一瞬驚きましたが、

「へへへ、これで女の子も食べれやしない」

そう毒づきました。

 

おにぎりは、地面に落ちたので、

沢山の土がついてしまったのです。

 

女の子は、とても残念そうな表情を

浮かべて、おにぎりを見下ろします。

 

地面に落ちたおにぎりからも、その

悲し気な、今にも泣きそうな少女の

表情がハッキリと見えました。

 

おにぎりは、少し、気まずかったのか、

女の子を直視することができず、

目をそらします。

 

「おにぎりさん、今どんな気持ちだい?」

 

急におにぎりは、何者かに

話しかけられました。

 

話しかけてきたのは、どうやら

女の子が腰かけていた平べったい

岩です。

 

平べったい岩は、いつもおにぎりが

ネガティブな世界を見ていて、その

気持ちに飲まれていること、その現実を

体験していることを知っていました。

 

「おにぎりさん、あなたは、女の子がおにぎりを大切にしていないと思っているみたいだね」

「でも、実際はどうあれ、見方を変えて見てごらん?」

「女の子は、本当におにぎりが好きで、具やおかず無しで、おにぎりそのものの味を楽しみたいって思っているってね」

 

おにぎりは、岩の言葉を黙って

聞いていました。

 

先ほどの悲し気な女の子の表情を

見たからか、岩の言っていることが

本当のことなのだと感じ始めているのです。

 

「あー、そっか」

「おにぎりは、後悔しました」

 

岩は、続けました。

 

「おにぎりさん、今からでも遅くないよ」

 

おにぎりは、

「女の子は、おにぎりが大好き過ぎて、そのものの味を楽しんでいるだけ」

そのように見る世界を変えたのです。

 

すると、それから、女の子が何か悩みを抱えて

丘の上で、おにぎりを食べる度に、なんだか

とても美味しそうだし、気持ちが晴れていっている

ようだし、自分がとても役に立っているように

おにぎりは感じるようになりました。

 

そう、実際に、女の子は、おにぎりが大好きで、

他のものと一緒に食べるのではなく、おにぎり

そのものを味わうことが楽しみだったのです。

 

「この丘の上で、おにぎりを食べるとなんだか元気になるの」

 

女の子は、おにぎりに語っているわけでは

ないと思うのですが、そんな風に誰かに

話しているかのように、呟きます。

 

おにぎりは、目からウロコといった

状態でした。

 

「そうか、そうなのか」

 

おにぎりは、世界は見たいように

自分の自由に設定できることを

身を持って体験することができたのです。

 

「そうか、そうなのか」

 

おにぎりは、今日も女の子の両手の中で、

食べられていきます。

 

そうして、女の子と教えてくれた平べったい

岩に感謝をしました。

 

「いつも美味しく食べてくれて、ありがとう」

「大切なことを教えてくれて、ありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。