皆さま

 

何かをしてみたいと思っても、

なかなか新しいことをするには、

怖くなったり不安になったりするのが

ある意味自然でもあります。

 

いろいろ頭で考えてしまうじゃないですか。

 

そんなとき、どんな風にすれば

いいのか、胡蝶蘭が教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしkお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「自然の流れに身を任せる物語」

~胡蝶蘭が順番に咲く~

 

あるお宅に胡蝶蘭の鉢が

ありました。

 

その鉢はいつかのお祝いに、

いただいたものです。

 

それから数年が経ちますが、

今でも一年に一度花を咲かせます。

 

それが、そのお宅の人たちにとっても

楽しみになっていました。

 

それを育てている人には、今

ひとつの悩みがあるのです。

 

それは、今まで勤めてきた会社を

辞めるのか辞めないのかという

人生でも大事な選択を迫られて

いました。

 

胡蝶蘭を育てている人は、今の仕事をしながら

学んでいることがあったのです。

 

それをやってみたいけど、今の

仕事を辞める決心がどうしても

つきませんでした。

 

胡蝶蘭を育てている人は、今日も

そんな悩みを抱えながら、胡蝶蘭を

眺めています。

 

今年も胡蝶蘭は、ゆっくりとツボミを

つけていきました。

 

それも順序良く手前側のツボミから

大きく膨らんでいくのです。

 

そのツボミは手前から少しずつ、日々

大きくなっていきました。

 

胡蝶蘭を育てている人も、この日ばかりは

悩みを忘れて胡蝶蘭に見入っています。

 

そう、一番手前のツボミが膨らみ終えて、

花を咲かそうとしているのです。

 

そこからはあっという間でした。

 

胡蝶蘭のひとつのツボミが立派に

花を咲かせたのです。

 

胡蝶蘭を育てている人は、思わず

声を上げます。

 

それから数日後、今度は、手前から

2番目のツボミが花を咲かせました。

 

その後も数日の間を空けて、

ゆっくりと合計6つの花を咲かせるのです。

 

6つの花は決していっぺんに咲くことは

ありません。

 

根っこに近い、手前から順番に

咲くのです。

 

どんなにいっぺんに咲いて欲しいと

願ったところで、それは叶いません。

 

順番に咲いてゆくのです。

 

先に咲いた花に、優劣もありません。

 

ただただ、先に咲いただけです。

 

先に咲いた花は、その後咲く花を

ただただ待ちます。

 

焦らせることもなく、咲くなと禁止

するわけでもなく、ただただ待つのです。

 

それが、花にとっても誰にとっても

自然な流れだからです。

 

しばらくの間、満開になった胡蝶蘭は、

育てている人たちを楽しませました。

 

「そうか、順番に咲くのが自然な流れか」

 

胡蝶蘭を育てている人は、胡蝶蘭を

見つめていると、そんな風に、何かを

感じたようです。

 

それから、胡蝶蘭の花は、順番に

その花びらを落としてゆきます。

 

手前の花から、少しずつしぼんで

いきました。

 

それは、まるで胡蝶蘭が、育ててくれる人に

対して、別れを惜しんでいるかのようです。

 

でも、そんなこともありません。

 

手前から花を落としてゆくことも

自然な流れだったのです。

 

とうとう、手前の花が、力尽き、

花びらをピカピカに光った床に

落としました。

 

「あ」

 

それを偶然見ていた、胡蝶蘭を

育てている人は、思わず声を

上げてしまいます。

 

それから、やっぱり順番に

手前からその後も花びらを

落としてゆくのです。

 

それは、やっぱり自然な流れだからでした。

 

全ての花びらを失った胡蝶蘭を

優しく見つめながら、胡蝶蘭を育てている人は、

フッとため息をつきます。

 

胡蝶蘭を育てている人は、何かを

感じ取ったのかもしれません。

 

それからしばらくして、悩んでいた

会社を辞めて学んでいた新しいことに

挑戦すること、そのことを

実行に移すことにしました。

 

それこそが、胡蝶蘭を育てている人に

とっては、どうしたって自然な流れ

だったからです。

 

胡蝶蘭を育てている人は、ぐっと

こぶしを握り締め、上を向いていました。

 

花びらを落とした胡蝶蘭は、その様子を

見て、静かに考え事をしています。

 

「それが、自然な流れだね」

 

胡蝶蘭を育てている人は、今日も

胡蝶蘭にだまって水を注ぎます。

 

「教えてくれてありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。