皆さま

 

信じられないかもしれませんし、

信じたくもないかもしれません。

 

でも、不幸だなと思う体験にこそ、

実は幸せになるためのチャンスが

隠れていたりします。

 

今回は、自転車が身を持って

教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「不幸な体験は、幸せを知るためのチャンスと捉える物語」

~倉庫にしまわれた自転車~

 

倉庫の奥にしまわれて、

ずいぶんと経った自転車が

ありました。

 

自転車は、少し前までは少年に

乗られていたのですが、少年が

バイクを買ってから、まったく

乗られなくなってしまったのです。

 

自転車は、少年に乗られているとき、

毎日たくさんの距離を走り、なんで

こんなに毎日乗られなきゃいけないのだろうと

不満に思っていました。

 

そうしたら、今度は、まったく

乗られなくなり、倉庫にしまわれて

しまったのです。

 

自転車は、まったく使われなく

なってしまいました。

 

最初のうち、自転車は、ゆっくり

できてよかったと思っていましたが、

全然乗られないことで、自分の

役割や価値を見出せなくなって

いったのです。

 

「毎日乗られていたことが懐かしい」

「まったく乗られないなんて、自転車にとっては地獄のようだ」

「おーい、誰でもいいから乗ってくれー」

 

まったく乗られない日々を

過ごすことで、自転車は、

自分がどれだけ恵まれていたかを

心の底かから体感しました。

 

倉庫にしまわれながら、日々

そんなことを考えるように

なったのです。

 

自転車にとっては、とてつもなく長く

辛い日々でした。

 

でも、そのまったく人に乗られないという

一見不幸ともとれる体験をしたことで、

すぐそばにあった幸せに気が付くことが

できたのです。

 

そうして、倉庫にしまわれた自転車が、

本当の幸せに気が付いたときでした。

 

久しぶりに倉庫が開いて、少し大人っぽくなった

少年が自転車にまたがったのです。

 

「バイクが壊れちゃって、仕方がない」

「また、こいつに乗るとはなあ」

 

そんな独り言を言いながら、少年は

乗られなくなっていた自転車に乗ったのです。

 

自転車は、驚きましたが、

久々に人を乗せて走れることに

大きな喜びを感じました。

 

「ありがとう、久しぶりだね」

「ずっと待っていたよ」

「昔は、嫌々君を乗せてごめんね」

 

そんなことを思いながら、思い切り

自転車は少年を乗せました。

 

そうして、自転車は大きな幸せを

感じながら、その一瞬一瞬を

噛みしめながら、少年を乗せ切るのです。

 

「人を乗せて走ることができるなんて本当に幸せだ」

 

自転車は昔は毎日人を乗せて

いました。

 

でも、そのころは、それが幸せだなんて

思うこともなかったのです。

 

むしろ毎日長時間人を乗せることに、

嫌気がさしていたくらいでした。

 

でも、そんな思いを募らせて毎日を

過ごしていたら、急に人を乗せることが

できなくなったのです。

 

その人を乗せることができなくなり、

倉庫にしまわれた間、自転車はとても

辛い思いをしました。

 

この時期は、一見、不幸だと感じる

体験だったのです。

 

それは、人を乗せることもなく、倉庫の中で

一日中ただただ過ごしていたからです。

 

自転車としての役割、自分らしさを一切

封印されたような状態でした。

 

だから、その不幸だとも思える体験を通して、

自転車は日々、人を乗せることができるということが

どれだけ幸せなことだったかを思い知ることが

できたのです。

 

それこそが、自転車にとっての大きな大きな

収穫であり、学びでした。

 

その学びを終えたころ、偶然化のように

再び人を乗せる機会が恵まれたのです。

 

それからは、自転車は、人を乗せる歓びを

忘れることなく、一瞬一瞬を噛みしめて

人を乗せるようになりました。

 

そう、だから、一見不幸だと思う体験の中に、

本当の幸せを見つけるための機会、チャンス、

種、そんなものが隠されているのです。

 

そうやって、捉えることで、素早く、

スムーズに風に乗るように、幸せ人生に

転換していけるというわけなのですね。

 

自転車は、そんな不幸とも思える体験にも

深く感謝するようになりました。

 

「いつも乗ってくれていてありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。