皆さま
人は幸せになると決めたつもりでも、
前の自分に戻ってしまうことも多いです。
だから、もうですね、心の底から
覚悟してしまうというのも大切なのですね。
なんと、黒胡椒が教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「時には心の底から絶対に幸せになると覚悟する物語」
~黒胡椒が主役になる~
とある家庭に黒胡椒の瓶が
置いてありました。
この家庭では料理に黒胡椒を
入れることが多く、黒胡椒の出番も
頻繁にあったのです。
でも、黒胡椒はよく使われますが、
「どうせ、僕はただのスパイスで、なくなったって誰も困らない存在なのさ」
黒胡椒は、どこか後ろ向きになって
しまっていました。
肉にかけられたり、スープにもかけられました。
この家庭でも黒胡椒があることは
当たり前で、入っていても特に
黒胡椒に対して感想を言うことも
なくなっていたのです。
静かになった後で、キッチンに
いる黒胡椒は、自分の生きている
意味を考えてみたり、なんだか
存在意義を探そうとしてみたり
していました。
でも、黒胡椒の心の奥の奥の方では、
もっともっと幸せになりたいと強く
願っているのです。
でも、表面上の黒胡椒は、ただ毎日
なんとなく使われて、どうせ主役にも
なれずに、この一生を終えていくのだと
どこか諦めながら生きています。
そうして、キッチンが暗くなり、黒胡椒は
ウトウトと眠りに就こうとしていました。
すると、黒胡椒の言わば腹の底の
方から、突然、湧きあがる震えるような
想いが湧きあがってきます。
「なんだ、これは?」
黒胡椒は、驚きながら不思議に
思うも束の間、一気にその湧きあがる
震える想いは、黒胡椒を包み込みました。
そう、それは黒胡椒もハッキリと
わかります。
「誰がなんと言おうと、絶対に幸せになってやる!」
「もう、脇役でいいなんて絶対に思いたくもない!」
「これは僕の僕だけの人生なんだ!」
「誰の人生でもないんだ!」
「絶対に幸せになってやる!」
自分でも驚くほどに強く、芯の通った
覚悟のような想いでした。
黒胡椒にとっては、忘れることのできない
夜となったのです。
次の日、黒胡椒の想いは、まったく
変わっていませんでした。
すると、家庭ではスパゲティを作るようで、
ベーコンやニンニク、と黒胡椒を入れる
スパゲティだったのです。
黒胡椒は自分の人生を生きると
決めていました。
料理になると、その存在感が
明らかに変わっていったのです。
食べた人たちは、口を揃えて
言いました。
「これは、黒胡椒のスパゲティだ」
「まるで黒胡椒を食べるためのスパゲティみたいだ」
そう、この家庭に新たなメニューが
できたのと同時に、黒胡椒が自分の
人生を自分で責任を持って、幸せに
なっていく姿を見せた瞬間でもありました。
生きていれば人は、頭で考えると
幸せになることを諦めていたり、
それを受け入れないようにしていたり
します。
でも、心の奥の奥の方では、誰しも
「絶対に幸せになってやる!」という
強い想いが存在しています。
それを信じて突き進んでいくと、
その心の奥の奥の方とつながりが
深くなっていくように思います。
幸せになるために生きているのだなあと、
黒胡椒は実感しました。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。