皆さま
他人との違いがなくなる?
いったいどういことなのでしょう?
いつになく不思議な仕上がりです。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「他人との違いがなくなっていく不思議な物語」
~島々の鳥たちが魅せてくれる~
たくさんの鳥が住む島が
ありました。
その島は他の鳥たちが、
ハッキリと区別されているのが
特徴的なのです。
羽が傷ついて飛べない鳥、
片足の自由が利かない鳥、
くちばしが曲がった鳥、
毛が無い鳥、歩けない鳥、
自分で餌が獲れない鳥、
健康状態良好な鳥
区別された鳥の種類は、
無限大にありました。
だから、同じ種類の鳥でも
お互いを別の鳥だとみなして
いるのです。
「あなたは飛べないから、何もできない鳥」
「自由に歩けない鳥は、歩けない鳥で集まって生きてください」
「自分で餌を獲れない鳥は、時間になったら餌を与えるので、このあたりにいてください」
そんな風に、鳥同士が
様々にグループ分けされて
いました。
そうした一方、遠く離れた島が
あります。
そこにも別の鳥たちが暮らして
いました。
その島は、お互いの区別が少ない
のが特徴です。
飛べない鳥もいますし、歩けない鳥もいます。
餌を自分で獲れない鳥もいるのです。
でも、その島ではそれを区別する
理由にはなり得ませんでした。
「ただの個性」として皆が受け入れて
いるのです。
健康的な鳥の中にも、得手、不得手が
あります。
優しい鳥もいれば、ずる賢い鳥もいます。
餌を獲るのが上手な鳥がいれば、
苦手な鳥もいます。
その島では、それらは、ただの
個性としてみなされました。
だから、不思議と、餌の獲れない鳥の
元には、餌を獲るのが上手な鳥が
一緒に住んでいます。
飛べない鳥も、歩くことが上手なので
生まれたての子どもの鳥に歩き方を
教えてあげたりしています。
この島は個性を尊重される島なのです。
できないところは、できる鳥が補い合います。
だからなのか、区別がハッキリとした島では、
争いや病気が絶えませんでした。
しかし、個性を尊重する島では、みんなが
笑顔で暮らしています。
その二つの島を見た人間たちは、
いったいどんな世界を創っていくのでしょう。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。