皆さま

 

激動の時代を生きる私たちは、

不安を感じやすい出来事や

情報に触れることが多くなります。

 

そんな不安を感じた時に、

どうしたらいいのかを

コタツで愛されるミカンが

教えてくれました。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「不安なとき、どうしたらいいかわかる物語」

~箱詰めのミカンが勇気を出した~

 

あるお宅に箱詰めのミカンが

ありました。

 

そこにはたくさんのミカンが

入っているのです。

 

家族の人数に対しても

とても多いので、食べきるのにも

そこそこの日数がかかりそうでした。

 

箱に入ったあるミカンは、家族に

食べられるのを待ちわびています。

 

でも、その期待とは裏腹になかなか

食べられることはありませんでした。

 

ミカンの頭の中には

「このまま食べられずに、腐っていくのではないか」

そんな未来を勝手な妄想が

渦巻いています。

 

ミカンは日に日にその妄想を

強固なものにしていき、それと

同時に「不安」な感情を募らせて

いきました。

 

その「不安」な感情は、すぐさま

他のミカンにも影響を与えます。

 

「え、このまま腐るかもしれないって?」

「そりゃあえらいこっちゃ」

「不安になってきた」

「不安だ」

「不安だ」

 

箱の中のミカンたちは、

あっという間に不安の渦に

飲み込まれていきました。

 

その不安の感情のおかげで、

ミカンたちは、どんどんと疲れていき、

皮がシワシワになっていきます。

 

「不安で仕方がない、不安よどこかへいってくれ」

「不安よさようなら」

「僕は不安なんかじゃない」

 

ミカンたちは、不安をどうにか

追い出そうと必死になっています。

 

それでも、ひとつのミカンだけ

皮もみずみずしいものがありました。

 

そのミカンが多くのミカンに言いました。

 

「不安を追い出そうとしない方がいいよ」

 

「なに、じゃあいったいどうしたらいいんだよ?」

 

「不安を追い出そうとすると、ますます不安になるよ」

 

「だから、どうしたらいいんだよ?」

 

「僕は私は、不安だったんだって認めてあげるんだ」

 

「え」

 

不安でたまらないミカンたちが、

ざわざわし始めます。

 

「そんなばかな」

「そんなのもっと不安になるに決まっている」

「不安はみんなで追い出すんだ」

 

みずみずしいミカンはピシャリと

言いました。

 

「いいからやってみなさい!」

 

不安なミカンたちの一部が

半信半疑で、不安を認めてみることを

実際にやってみました。

 

「僕は、このまま腐ってしまうのではないかと不安でした」

「不安さん、追い出そうとしてごめんね」

「僕は不安だったんだね」

「私も不安だったんだね」

 

不安を認めてみると、どうでしょう。

不思議と不安でたまらなかった

ミカンの感情が落ち着いてきたのです。

 

「あ、不安だったんだね」

 

やっぱり不思議と落ち着いてくるのです。

 

完全に疑っていた他のミカンたちも

一斉に真似していきました。

 

すると、箱全体に行き渡っていた

不安の渦も落ち着きを取り戻してきたのです。

 

シワシワになった皮も少しずつ

みずみずしさが戻ってきました。

 

そうして、このまま腐っていくのではと

不安に思っていたミカンたちも徐々に

家族の手に取られて、食べられて

いったのです。

 

ネガティブな感情を感じたとき、

人は誰しもその感情を追い出したくなります。

 

でも、不思議ですが、追い出そうとすれば

するほど、その感情は存在感を増幅

させていきます。

 

だから、まずは認めてあげることが

自分にとっても不安にとっても優しい

対応になってくるのです。

 

不安は自分が発する自分に対する

サインやお知らせとも言えます。

 

やっぱり、それを無視したり追い出そうとすれば、

増幅してお知らせしてくるのも無理はないと

理解しやすいかと思います。

 

不安でたまらなくなったミカンたちは、

そんなことを教えてもらって、本来の

生き方に軌道修正をすることができた

ようです。

 

「教えてくれてありがとう」

「もう、不安な感情を追い出そうとはしないよ」

 

ミカンは今日も家族に美味しく

食べられていきました。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。