皆さま
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
2021年も世の中に少しでも
幸せが広がっていきますように、
物語を綴ってまいりたいと思います。
読んでいただける皆さまが
いらっしゃるからこそ、書いていくことが
できます。
どうぞよろしくお願いいたします。
今日は一年の最初の日、お正月です。
そんな日に、幸せになると決めると
そんな一年を送れるようになるかと思います。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
本年もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「一年の最初の日に幸せになると決める物語」
~お餅が膨らみながら伝えてくれた~
今日は新しい年の始まりの日、
お正月でした。
地方から東京に出てきて、
ひとり暮らしをしているとある男性も
アパートで正月を迎えます。
「正月なのに寂しいものだな」
「なんだか孤独なものだ」
「幸せってなんだろう」
ポツポツとそんなことを感じながらも、
重い腰を男性は上げるのです。
普段はあまり、季節感のあることなどを
する時間もなく過ごしていましたが、
せっかくのお正月なので、お餅を
焼くことにしたのです。
実は、このお餅は田舎に住む家族が
男性に送ってくれたのです。
「お湯を沸かす以外に、ガス台を使うなんて久しぶりだな」
ガス台に網をセットして、男性は
お餅をふたつ並べて焼き始めました。
「幸せってなんだろう」
しつこいくらいに、その疑問は男性に
問いかけ続けます。
ゆっくりとお餅に変化が現れてきます。
次第に、少しずつお餅が膨らみかけて
きました。
男性は、そのお餅が膨らむシーンを
まるでスローモーションを見るかのように
ゆっくりと呼吸をしながら、観察しているようでした。
お餅がどんどんと膨らんでいきます。
すると、男性は不思議な感覚に陥りました。
「そういえば、昔、実家でもお父さんがお餅をついてくれたな」
「そのお餅をお母さんが、ストーブの上で焼いてくれたんだ」
そんなことを思い返しているうちに、
男性の感覚はなぜだか自分が子どもの頃に
戻っているかのようでした。
男性は、とっても懐かしい気分を味わって
います。
お正月の実家で、お餅をついてくれて、その
つきたてのお餅を焼いてくれているのです。
子どもの頃の男性は、お餅が乗っている
ストーブをじーっと見ているのです。
膨らんでくると、子どもの頃の男性は
無邪気に「膨らんできたよ!」とうれしそうに
そして得意気に、お父さんとお母さんに
そう告げるのです。
そうして、焼いたお餅を家族みんなで
食べるのです。
そこに何か特別なものなどありませんでした。
家族が揃って、お餅をついて、焼いて、
食べるだけでした。
でも、そこにあるのは、ただの日常の中にあるのは、
それこそが男性にとっての幸せだったのです。
それが男性の実家での正月の
過ごし方でした。
「あー、なんだか懐かしいな」
「あれが幸せだったんだな」
ひとり暮らしのアパートで、お餅を
焼きながら、男性は、そんなことに
気が付くのです。
そうして、お餅は見事に焼きあがります。
子どもの頃、ストーブの上で焼いたお餅とは
少し仕上がりは違いました。
でも、男性はその実家から送られてきた
お餅を食べながら、たしかに自分には
幸せがあったと確信しているようです。
それは、すなわち自分は今から必ず
幸せになっていけると決めることが
できるということでした。
「これが僕の幸せか」
お餅を食べながら男性は、不思議と
幸せな気持ちを味わい、これから必ず
もっともっと幸せになっていくと決めました。
お餅を食べ終わった男性は、
大きく息を吐きます。
「たまには実家に電話でもしておくか」
お餅でお腹がいっぱいになった
男性は、おもむろに実家に電話を
かけるのでした。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。