皆さま

 

この間は冬至でしたね。

ゆず湯に入って、夕飯に

冬至かぼちゃを食べました。

 

季節ならではのことを行うのは、

なんだか気分が良いものです。

 

そんなかぼちゃが今回の物語の

主人公です。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「本当の自分とつながる物語」

~冬至かぼちゃの行く末~

 

冬至を目前に、出荷を

待ちわびるかぼちゃがいました。

 

かぼちゃは、農家の人にとても

大切に育てられたので、傷ひとつない

姿で、高値で売れようとしていたのです。

 

かぼちゃは、そのことを今まで

目的に、傷つかないように、綺麗に

いられるように生きてきました。

 

できるだけ困難なことは、行わないように

注意をして生きてきたのです。

 

それがかぼちゃの望みであると、

自分でも信じて疑いませんでした。

 

そうして、その望み通りかぼちゃは、

冬至を目前にして出荷されようと

しているのです。

 

でも、収穫の際に、かぼちゃにとって

大きな出来事が起きます。

 

かぼちゃが農家の人に、刃物で

切られる瞬間、なぜだか、まるで

かぼちゃの意志でもあったかのように、

ストンと落ちてしまい、かぼちゃに

大きな傷がついてしまったのです。

 

かぼちゃの中身には問題は

ありませんでしたが、もう、高値で

売れる見込みはなくなってしまいました。

 

農家の人もガッカリしていましたが、

それ以上に、かぼちゃ自身が自分の

望みを断たれた気がして、とても

ショックだったのです。

 

傷のついたかぼちゃは、なかなか

立ち直れずにいました。

 

売り物にならなくなったかぼちゃは、

近所の幼稚園にプレゼントとして

送られていったのです。

 

傷のついたかぼちゃは、冬至を前に

幼稚園に飾られることになりました。

 

たくさんの園児たちが、かぼちゃを

見たり触ったりしています。

 

園児たちは無邪気にかぼちゃと

遊んでいるのです。

 

そうして、かぼちゃは、園児たちに

囲まれて、絵のモデルとして、

役割を得ました。

 

傷のついたかぼちゃは、なんと

傷がついたことをきっかけに、

高い値段で取引をされるのではなく、

幼稚園で絵のモデルになったのです。

 

大きな生き方の変化でした。

 

かぼちゃは、複雑な想いをしていました。

 

「自分の望みは綺麗なまま高い値段で売られていくことのはずだった」

 

「でも、直前で傷がついて、この幼稚園にやってきた」

 

「なぜだか、絵のモデルになっている」

 

「本当の望みである生き方ではなからとても拒否反応がある。でも、なんだか心は満足しているような気がする」

 

「いったいなぜなのだろう」

 

かぼちゃは、絵のモデルをされながら

少し悩んでいる様子でした。

 

でも、子どもたちが、ワイワイ言いながら

自分のことを書いているところを感じると、

とてもうれしく思うのです。

 

そう、かぼちゃは言わば頭で考えて

「高値で売れたい」と思っていました。

 

でも、かぼちゃのもっと心の奥の奥にある

魂のようなところでは、

「傷をつけられても、前向きに生きる学びをしたい」

「そうして、人間の子どもたちに喜ばれたい」

そんな本当の自分の望みを持っていたのです。

 

頭で考える望みと、本当の自分とつながると

出てくる望みはまったく違ったりもします。

 

本当の自分は、困難だと感じることも

望んでいることもあるのです。

 

その困難をいつか、自分の学びに変えられた時、

大きな成長を果たすと知っているからなのですね。

 

かぼちゃは、冬至のその日、幼稚園の

園児たちに絵を描かれました。

 

しっかりとかぼちゃについた大きな傷も

その絵のほとんどに描かれています。

 

そうして、その後、傷のついたかぼちゃは、

美味しく調理されて、園児たちに喜ばれながら

食べられていきました。

 

かぼちゃは、最初は、そんなはずじゃなかったのにと

悔み続けていましたが、どこかで、理解を深めていって、

そんな生き方も良かったのだなあと思えるように

なったのです。

 

かぼちゃは、最後の最後に

感謝の気持ちが湧いてきました。

 

「あのとき、自分に傷がついたからこそ、いろいろ学ぶことができました。ありがとう」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。