皆さま
ここのところ様々な感情が
湧いてきていたりしていませんか?
僕は少し前に湧いてきました。
いらないものは解放することにしましたよ。
軽くなりたいなあと感じる人、
蝶々が教えてくれます。
詳しくは本文をお読みください。
【自己紹介】
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「今のうちに軽くなって風に乗って生きる物語」
~蝶々が風に逆らうことをやめてみた~
一匹の蝶々が、風に逆らって
必死になって飛んでいました。
この蝶々は、周囲の生き物たちから
「幸せの蝶々」と言われていたのです。
見ると幸せになるなんて言われて
いるのです。
蝶々はその噂を自分でも知っていました。
だからなのか、
「それなら自分の姿を見せてやるものか!」
そんな風に感じて、自分の姿が見えないよう
風にだって逆らって、他の生き物たちに
会わないように必死になっていました。
蝶々は、そらから、きっと自分を捕まえようと
する輩がいるとも予想をしています。
だから、生活していても、飛んでいても
生き物の気配がすると、とっても
ビクッとしてしまうのです。
そんな思い込みが蝶々を重たく
させていました。
それでも、蝶々は、必死に恐怖感や
頑固な心を力に変えて、風にだって
逆らって生きているのです。
でも、徐々に蝶々はそんな生き方に
疲れを感じていました。
風に乗って飛んでいる、他の生き物を
見かけては羨ましく思っています。
段々と蝶々も生きることが、
しんどくなっていました。
幸せの象徴とは思えないほど、
蝶々の心の中は荒んでしまったのです。
そんなある日、蝶々が自分では
どうにもならない、大きな風が
吹きました。
「うわー!」
蝶々は、自然のエネルギーには
抵抗できませんでした。
大きな風に巻き込まれて、身体を
持っていかれたのです。
そうして、池のようなところに
落ちてしまいました。
蝶々の羽根はぐっしょりと濡れて、
これではしばらく飛べそうも
なかったのです。
それでも蝶々は、飛ぼうとしました。
でも、飛べません。
「あー、このまま誰かに捕まえられてしまう」
そんな風に、やっぱり恐怖感が湧いてきました。
でも、大きな風に吹き飛ばされたこと、
それもどこかで受け入れることができたのです。
蝶々は、心の底では生き方を変えたかったのかも
しれません。
「もう、風に逆らって生きるのはやめよう」
そんな風に蝶々が思った途端でした。
蝶々の下からふわっと風が舞い上がり、
身体が自然と持ち上がったのです。
羽根は水で重たくなり、羽ばたくことは
できませんでしたが、風がそれを補って
くれました。
蝶々は、そのまま風に乗り続けます。
その風は優しく、ふわふわとしていて、
身体に負担もかかりませんでした。
久しぶりに心地よささえ感じています。
風のおかげで、濡れた羽根も徐々に
乾いていきました。
蝶々は、たくさんあった思い込みを
捨てて、軽くなって、風に乗っています。
「もう、この風に乗ろう」
そんな風に思っていたようです。
すると、風が弱まってきました。
自然と地上に降りてゆくのです。
多くの生き物が蝶々を祝福して
くれました。
それはそうです、この蝶々を見たら
幸せになれるのですから。
蝶々が恐れていたように、自分を
捕まえようとする輩など現れませんでした。
「ただいま」
蝶々は、本来の自分を取り戻したのです。
歓迎する生き物たちの
祝福の声が鳴り響きました。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。