皆さま
チャーハンとラーメンが身を持って、
これからの世界は、自分で創造
していくのだと教えてくれました。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「これからの世界は、自分で創造していくと信じる物語」
~まずいと言われたチャーハンが奮起した~
とある中華料理店に、いつも
まずいと言われて評判の
チャーハンがありました。
チャーハンはいつもいつも
食べたお客さんに「まずい」と
言われて、良い気持ちはして
いません。
でも、それが逆に評判になって
お客さんが絶えないのです。
でも、実はまずいと言われるのは
チャーハンだけで、ラーメンは
抜群に美味しいと評判だったのです。
なので、お客さんのお目当ては
ラーメンなのですが、興味本位で
まずいと言われるチャーハンの
注文も後を絶えませんでした。
今日もチャーハンは、
「あー、やっぱりまずい」と
言われて落ち込んでいます。
そうして、今ではチャーハンも
「どうせ、まずいチャーハンさ」と
思っていました。
チャーハンも最初はただただ
作られて食べられる存在でしたが、
「自分はどうせまずいチャーハン」と
思いこむことで、ますます
まずいチャーハンと言われる
世界を創っていったのです。
この日もライバルどころか、真逆の
人気者である美味しいラーメンとの
共演でした。
チャーハンは、「まずい」と言われ
ラーメンは「美味しい」と言われます。
チャーハンは、勇気を出してラーメンに
聞いてみました。
「どうして、君は美味しいって言われるの?」
ラーメンは、当然のように
答えます。
「それは、僕が自分のことを美味しいと思っているからさ」
ラーメンはさらに続けます。
「君はチャーハンとして自分のことをどう思っているのさ?」
少し不貞腐れたように、チャーハンが
答えました。
「知っているだろう?僕はまずいチャーハンさ」
ラーメンが、残念そうに少し
熱っぽく矢継ぎ早に話してくれます。
「この世界は、誰かが創り上げてくれるんじゃないよ」
「この店の料理人が創ってくれるわけじゃないんだ」
「いいかい、この世界は自分の想いで創り上げていくんだ」
「まずいチャーハンって思いこんでいたら、まずいチャーハンとして認知されて当然だろう?」
チャーハンは目から鱗といった
表情を浮かべて、ラーメンを
見つめています。
チャーハンは表情を整えて、
まるでひとりごとのように、
ラーメンに語りかけます。
「え、そうなの?」
「僕はいつもこの中華屋さんの料理人のせいにしていたよ」
「もっとうまく作れ!って」
「僕がまずいチャーハンって言われるのは料理人が悪い!って」
ラーメンは今度は落ち着いて、
チャーハンに語りました。
「誰かのせいにしたら、確かに楽なんだよ」
「でもね、それだと自分の世界は誰が創ってることになる?」
「チャーハンの世界は料理人が創ることはできないんだよ」
「他でもないチャーハンの世界はチャーハン自身で創るしかないよ」
チャーハンは、黙りこくりました。
僕が僕の世界を創る・・・
そうやって世界は創られるのか・・・
まずいと言われ続けて、自分が
まずいと思い込んでいたチャーハンは
目が醒める想いでした。
「よし、僕は他では味わえない唯一無二のチャーハンになろう」
「そんな世界を自分で創るのだ」
それから数カ月後、
このチャーハンに変化が
訪れ始めます。
食べたお客さんから、
「あれ、このチャーハン意外と美味しいかも」
そんな声が聞かれ始めました。
それから、このチャーハンは
この店でしか味わえない、
とっておきのメニューへと
成長を遂げたのです。
チャーハンは内心思いました。
「ラーメンさんありがとう」
「僕は僕の世界を創っていくよ」
今日もチャーハンは食べられる
歓びを全身で感じていました。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。