皆さま
本当の自分で生き始めると、
体験した人は皆、生きることが
楽になったと言います。
本当の自分に出会うために
どうしたらいいのか、それを
少女とお空さんが教えてくれた
物語です。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
埼玉県にある山の山頂から撮った、お空さんの写真です。
【自己紹介】
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「本当の自分に出会うための方法がわかる物語」
~少女がお空を見上げて教えてくれた~
中学生になったばかりの
少女がそこにはいました。
少女は、中学校に通っていて
家に帰ってくるとドッと疲れています。
そうして、決まって部屋の窓から
空を見上げるのです。
夕方になると決まって見える
空の景色がありました。
それは、雲とは違うなにか
白いモヤモヤしたものなのです。
いつも夕方になるとそのモヤモヤが
現れます。
そのモヤモヤを少女がじっと見ていると、
時折その奥にキラキラと光る何かが
見えるのです。
少女はそのモヤモヤが気になるのは
もちろんのこと、その奥にあるキラキラが
なんなのかを知りたくて仕方が
ありませんでした。
この日も少女は、とても疲れて家に
帰ってきました。
気の合わないクラスの同級生たちと
無理をして、仲良くしてきたからです。
クラスの同級生たちは、いつも誰かの
噂話をして盛り上がっていました。
少女もその中に入っていましたが、
そんな人の噂話をすることに、なんだか
抵抗を覚えているのです。
だから、本当は、そんな話しをしたくは
なかったし、仲間に加わりたくもなかったのです。
でも、もしそんな風に参加しなくなったら、
きっと嫌われたり、もしかしたらいじめられると
少女は恐れていました。
そうして、自分の部屋に入り、大きくため息を
つくのです。
いつものように夕方に窓から空を見上げてみると、
そこには白いモヤモヤがありました。
モヤモヤの後ろには確かにキラキラと光るものも
見えます。
少女はため息をつきながら、初めてモヤモヤの
方向に向かって、無意識に呟いていました。
「モヤモヤさん、あなたの後ろに見えるキラキラしたものはなーに?」
少女はまさか返事などくるとは、思わずに
聞いていましたが、少しの間が空いて、
答えのようなものが返ってきたのです。
「僕の後ろにあるキラキラしたものは、本当のあなただよ」
少女は、ビックリとしました。
声が聞こえてきたというより、心に
訴えかけられたかのようだったのです。
でも、確かにそう伝わってきました。
「本当のあなた・・・」
少女は呟きます。
すると、モヤモヤはもっと続けました。
「そう、あなたからしたら、本当の自分ということさ」
「本当の自分・・・」
少女は理解をすることができません。
「本当の自分ってなんなのか教えて」
少女はモヤモヤに質問してみました。
「それは、僕にはわからないよ」
「そうなの?」
「僕はモヤモヤさせて、本当の自分を隠すように言われているだけだから」
「え、本当の自分を隠す?」
「だって、あなたは本当の自分を隠したいんでしょう?」
「いゃ、そんなこと・・・」
「空から見ていればすぐにわかるんだよ」
少女は、思い当たることがあったのか、
少し納得したような表情を浮かべます。
「今日も無理して、クラスメイトと話しを合わせてなかったかい?」
少女は、さらに驚きを隠せずに
ビックリ顔をしています。
「なんで!そのこと知っているの!」
「まあ、詳しくは言えないけどね。それがヒントさ」
そう言ってから、モヤモヤが少女の
質問に答えてくれることはなくなりました。
少女は、窓辺に両肘をついて、何かを
考えているようです。
「本当の自分か・・・」
次の日の朝、今日も少女は学校の日です。
少女はなんだか学校に行きたくない
気分でした。
なんだか怖かったのです。
でも、少女はなぜだか今日は学校に
行く必要がある気持ちもしていました。
だから、恐怖感はありましたが、少女は
学校へ行ったのです。
そうして、今日も気の合わないクラスメイトと
少女はお話しすることになりました。
それは、学校からの帰り道のことです。
でも、その輪に入ろうとしたら、どうしても
少女の気持ちが乗っかってきません。
どうしてもクラスメイトとお話しする気に
ならなかったのです。
クラスメイトたちは、今日も先生のこと
親のこと、男子のこと、テレビの芸能人のこと、
いろいろな噂話をして笑っていました。
少女は、もう自分に嘘をつくことが
できなかったのです。
「私、もう、そんな話ししたくないから、じゃあね」
気が付くと、少女は、そう言っていました。
そうして、その輪から出て、少女は
走り出したのです。
走りながら、夕方になると現れるお空の
モヤモヤのことを思い出していました。
息を切らしながら、家に着くと、すぐに
自分の部屋に入っていきます。
時刻は、もうすぐ夕方でした。
少女はまだ落ち着かない息づかいを
しながら、窓からお空を見上げています。
白いモヤモヤが現れていました。
その後ろにはキラキラもいます。
少女は、モヤモヤに向かって
大きな声で言いました。
「もう、私は自分に嘘をつくのをやめたよ!
今日は、噂話ばっかりしているクラスの友達に、ちゃんと自分の気持ちを言ってきたよ!」
すると、しばらくすると、白いモヤモヤは
ゆっくりとその姿を消していくのです。
少女はその様子を驚きながら、でも
ワクワクしながら見ていました。
白いモヤモヤは完全になくなって
いったのです。
そうしたら、キラキラが出てきました。
そのキラキラはとても光輝いています。
少女は眩しくなって、目を閉じそうに
なりました。
そう、白いモヤモヤの後ろにはとてつもなく
光り輝くキラキラがあったのです。
それは、少女が大きな一歩を踏み出した日に
ハッキリと現れました。
少女が言ったのか、消えてなくなった白いモヤモヤが
言ったのか、はたまたキラキラが言ったのかは
定かでありませんが、聞こえてきた言葉があります。
「本当の自分、こんにちは」
少女の目は先ほどよりも
キラキラと輝いていました。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。