皆さま

 

どうして、人はこの世に

生まれてきたのでしょうか?

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「幸せになるために生まれてきたと思い出す物語」

~金魚が生きて教えてくれた~

 

水槽に大きくなった金魚が一匹

優雅に泳いでいました。

 

いつも時間になると、飼い主である

おじいさんが餌をくれます。

 

今日もひとり暮らしのおじいさんが、

水槽のフタを開けて、しわしわの

顔に笑顔を浮かべて、餌を

あげるのです。

 

金魚は、時間になったら餌をくれる

生活に慣れていました。

 

もう、おじいさんが餌をくれるのは

当たり前だと思っています。

 

来る日も来る日も餌をくれるし、

水が汚れる前に水槽の掃除も

してくれるのです。

 

金魚は何不自由なく生活している

はずでしたが、心の中では

「もっといい餌に変えてくれ」

「もっともっと広い水槽に変えてくれ」

「質のいい水に変えてくれ」

「もう少し遊んでいたいから、電気を長くつけておいてくれ」

そんな風に不満を感じる

ようになっていったのです。

 

そうして、ある日のことです。

 

水槽の目の前で寝ているはずの

おじいさんが、起き上がってきません。

 

金魚も「早く起きて餌をくれー」と

思っていましたが、この日は目を

覚まさなかったのです。

 

次の日も起きませんでした。

金魚は腹ペコになっていきました。

「おーい、おじいさん、おーい、そろそろ起きろー」

金魚は心の中でそう叫んでいます。

 

すると、玄関が開いて、眠ったままの

おじいさんはどこかへ連れていかれて

しまいました。

 

その日からしばらくの間、金魚は

餌をもらうことができませんでした。

 

もちろん、水槽の水もどんどん汚れて

いったのです。

 

金魚は空腹の限界を迎えようと

していました。

 

汚れもひどくなってきて、金魚は

呼吸が苦しくなっています。

 

汚れで視界も遮られます。

 

金魚はどんどんと弱っていきました。

 

弱っていきながら、いろいろな想いが

湧き出てくるのです。

 

「おじいさん、今まで餌をくれてありがとう」

「おじいさんが、餌をくれていたことへの感謝が足りなかったね」

「おじいさん、いつも水槽を掃除してくれてありがとう」

「おじいさん、掃除をしてくれていたことへの感謝が足りなかったね」

「おじいさんが、世話をしてくれているから、僕は生きることができたんだね」

「おじいさんが、やってくれたことは当たり前じゃなかったんだね」

「おじいさん、今更だけどありがとう」

 

薄れゆく意識の中で、金魚は

おじいさんへの感謝の気持ちが

溢れるほど湧いてきました。

 

「餌を食べることができるって幸せだったんだね」

「掃除をしてもらえることって幸せだったんだね」

「おじいさんと暮らすことができて幸せだったんだね」

 

金魚は、そうしてこう思いました。

 

「生きているだけで、幸せだったんだね」

 

金魚の動きは、徐々に力を失って

いきます。

 

しかし、そのときでした。

再び玄関が開いたのです。

 

見知らぬおばあさんでした。

 

おばあさんは、おじいさんよりも

少し慣れていませんでしたが、汚れた水槽の

掃除をし始めてくれました。

 

金魚のことも保護してくれます。

 

水槽が綺麗になっていきました。

 

そこに金魚を戻します。

金魚はまだ元気はありませんが、

ゆっくりと動き始めます。

 

そうして、ゆっくりとおばあさんは

餌を金魚にあげるのです。

 

金魚は、感謝の気持ちでいっぱいに

なっていました。

 

なんとか、金魚は生き延びることが

できたのです。

 

「助かったよ」

 

金魚が心の中でそう呟くと、

おばあさんが金魚を見ながら

語りかけます。

 

「おじいさんは、入院しているよ」

「生きているから、きっと戻ってくるから待ってなさいね」

「あ、私はあのおじいさんのお姉さんだよ」

「また、来るからね」

そう言って、おばあさんは家から

出ていきました。

 

金魚は、ホッとしました。

「おじいさん、生きていたんだね」

「おばあさん、ありがとう」

「僕は幸せだよ」

 

金魚は、先ほどより勢いを

つけて、綺麗になった水槽の中を

泳ぎ回ります。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。