皆さま

 

自分にとっての

「生きる歓び」ってなんだろう、

こんなことを考えてみるのも

楽しかったりしますね。

 

そんな方は、ぜひ本文も読んで

いってくださいね。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「生きる歓びを思い出す物語」

~月と星が教えてくれた~

 

なかなか実際には会うことの

できない2人の人間がいました。

 

2人の事情は詳しくはわかりませんが、

遠くに住んでいるようでした。

 

そうして、片方の人はとっても

忙しい仕事をしているのです。

 

だから、もう片方の人は時間も

あるので、会えないことに

イライラしたり、哀しんだり

していました。

 

だから、時折、ベランダに出て

空を見上げて、

「なんで、わたしたちは会うことが許されないの」

そう呟いたりしています。

 

その人はとても悲しそうでした。

 

ある日の夜のこと、会いたくても

会えない人のことを再び思いだして、

悲しくなっています。

 

そんなときは、決まってベランダに出て

空を見上げるのです。

 

今日は綺麗な満月が出ていました。

月の近くには見たこともない、

オレンジ色に光る星もあります。

 

「早くあの人に会いたいよ」

 

その人は、そんな思いを月に向けるでもなく

星に向けるでもなく、そう呟きました。

 

すると、不思議なことが起こります。

どうやら満月とその近くにいる

星の話し声のようなものが聞こえて

きたのです。

 

月は嬉しそうに、星に向かって

話しかけています。

 

「久しぶりだね、あなたに会えるのを待っていたよ」

星は照れくさそうに、返事をします。

「いつもは遠く離れているけど、遠くからずっとお月さまのこと感じていたんだ」

 

「ありがとう、こうして会える時間は短いかもしれないけど、思い切り楽しもう」

「うん、待っている間は長く感じるけど、今を楽しみましょう」

 

「あなたに会えると、月として生きていてよかったなあって素直に思えるよ」

月は恥ずかしげもなく、純粋にそう星に

優しく語りかけます。

 

やっぱり恥ずかしい星は、オレンジ色を

さらに赤らめて、そっとうなずくのです。

 

その後も月と星は楽しそうに時間を忘れて

話しています。

 

あのときはこうだった、こんなことを考えていた、

会えない時間のことも楽しそうに語らうのです。

 

そんな月と星の会話を聞いていて、

その人は不思議に思っていました。

 

「なんで、こんな声が聞こえるんだろう」

「私は悲しんでばかりで、もったいないことをしたな」

「次に会えたときは、歓びを伝えてみようかな」

 

そうして、なんだか、次に会いたい人に会えたとき

思い切り楽しんでみようと思えたのです。

 

だから、悲しんで待つなんてことも

やめようと感じています。

 

その人は小さな声で何かに向かって

呟くのです。

 

「ありがとう」

 

再び空を見上げると、満月と星の

距離がさっきよりも近くなっている

気がしました。

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。