皆さま
「生きてて良かった」
この言葉を聞いたり
読んだりすると
僕の中で幸せな何かが
こみ上げるような
感覚があります。
思わず涙が溢れてくるような・・・。
今回の物語は
人生、色々あったけど
そう、最後にはやっぱり
「生きてて良かった」って
言いたい、一人でも多くの人が
この言葉が言えるようになったら
幸せな世の中に近づくのではないかと
想い、書くことにしました。
せっかくこの世の中に
生まれて生きているのだから。
それでは本日もよろしくお願いします。
初めましての方は、こちらから自己紹介を兼ねた
僕の物語をお読みいただくことができます。
では、書いていきます。
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「生きてて良かったと実感した祥平の物語①」
祥平は妻の美由紀を助手席に
乗せて高速道路を走っています。
祥平と妻の美由紀は
幸せそうにしています。
特に妻の美由紀は
夫である祥平との
旅行を楽しみにしているようでした。
そうです、祥平と妻の美由紀は
夫婦で温泉旅行へ行く
途中なのです。
しかし、祥平はどこか
そわそわしていました。
仕切りにバックミラーを見ては
車の後方を気にしているのです。
バックミラーには車が一台
祥平の車の後を追うように
ぴったりと走っています。
その後方の車を運転しているのは
マスクを頭からすっぽりと
被った女性らしき人でした。
マスクを被った女性の顔は
ほとんど見えません。
祥平は時折バックミラーを
チラチラと気にしていました。
それに妻の美由紀が
不信感を抱くことはありません
でしたが、あまりにも
祥平がバックミラーを見るので
妻の美由紀もたまらず
後方を見てしまいました。
しかし、後方の車の
マスクを被った女性の
存在には妻の美由紀は
気が付いていないようでした。
それを見て祥平は
バックミラーを
あまり見過ぎないようにしようと
運転を続けました。
しばらく車を運転すると
とてものどかな風景が
広がるようになります。
そうして、祥平の運転する車と
少し離れてマスクを被った女性が
運転する車が、とある
温泉旅館に入って行きました。
温泉旅館の敷地は広大で
1棟ずつに客室が分かれているのが
特徴で何よりのウリでした。
祥平と妻の美由紀は
チェックインを済ませて
部屋で寛いでいます。
「立派な温泉旅館ね~」
妻の美由紀が客室を
見回しながら言うと
祥平は「一度来てみたかったんだ」と
答えています。
祥平と美由紀は一緒に
広い客室を見て回ります。
どうやらバルコニーのような
ものがあるらしく、
はしゃいだ妻の美由紀が
外へ出ていきます。
「ほら、こっち来て!外に温泉がついてるわ!」
妻の美由紀がはしゃぐ姿を
微笑ましく見ている
祥平が後からバルコニーに
出てきます。
そこからは、広大な
温泉旅館の敷地に
広がる庭園のようなものが
見渡せました。
ポツンポツンと祥平と
妻の美由紀が泊まっている
客室のような建物が
あちらこちらに点在
しているようでした。
祥平と妻の美由紀が
バルコニーの手すりに
肘を置きながら
景色を眺めていると
どこからともなく
女性の声が響きわたります。
しかし、二人にはハッキリとは
聞こえませんでした。
祥平はこの時少し
ドキリとしています。
そうして、点在する建物1棟ずつを
目を凝らしながら見ていきます。
すると、ある1棟で祥平の
目が止まります。
そこにはすっぽりとマスクを
被った女性が
こちらに向かって手を振っているのです。
祥平はなぜだか慌てた様子で
妻の美由紀を「温泉でも行こう」と
言って、部屋の中へ誘おうとします。
どうやらマスクを被った女性は
手を振りながら
「後でねー!」と言っている
ようでした。
妻の美由紀にわからないように
マスクを被った女性がいる方角に向かって
祥平は手を振りました。
そうして、両手を使って
OKの意味を示しました。
一瞬のことでしたが、
妻の美由紀は不思議そうでした。
しかし、特に何も言わずに
祥平の言うとおり部屋の中へ
入っていったのです。
祥平と妻の美由紀は
温泉旅館で入浴に
食事、そしてお酒も
さらにはマッサージと
存分に楽しんでいる
様子でした。
【~続く~】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
世の中が今よりも幸せな場所になっていきますよう
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。
*この物語はフィクションです。