皆さま

 

時には大勢で過ごしてみたり

 

時には独りで過ごしてみたり

 

時には2人ですごしてみたり

 

その良きバランスが人によって異なるので、

 

自分に合ったバランスで過ごしていきたいですね。

 

では「道端で起きている幸せを綴る物語」の

第73作目を書いていきたいと思います。

 

「独り旅をしていた瞳さんが道案内をしてもらった物語」

 

瞳さんは独りが好きな働く20歳代の女性です。

 

瞳さんは大型連休などがあると

 

決まって独りで旅行へ出かけます。

 

友人や会社の仲間から旅行に誘われることも

 

あるのですが、独りが気楽と思い

 

いつも独り旅をしています。

 

瞳さんも年齢を重ねて、

 

回りの友人たちが家族で

 

旅行をするようになったと

 

聞いて、少しだけ気にはなっていました。

 

まあ、それはそれとしてと瞳さんは

 

今日から独り旅へ出かけています。

 

瞳さんは計画を経てて、

 

様々な観光地をめぐっていきます。

 

すると、調べていたつもりでしたが

 

ある観光地が工事中のため

 

入ることができませんでした。

 

そこでは多めに時間を取っていたので

 

瞳さんは急に時間が余ってしまったようです。

 

そして瞳さんがどうしようかと

 

あたりを見回していると

 

目が合う人がいました。

 

それは瞳さんのお母さんと同じくらいの

 

年齢の女性でした。

 

「入れないみたいですね」

 

その女性は瞳さんに声をかけました。

 

「そうみたいですね。行くとこなくなっちゃいました」

 

お互いにこの観光地を楽しみにしていたらしく、

 

瞳さんと女性は同調しているようです。

 

そして、女性は瞳さんに言いました。

 

「もし、行くところがないなら一緒に行ってみませんか?」

 

まさかの女性から瞳さんは誘いを受けました。

 

本来なら独り旅をしたい瞳さんですので、

 

断るはずですがその女性には

 

なぜだか瞳さんは親しみを覚えていました。

 

瞳さんはついていくことにしました。

 

女性は瞳さんを道案内したのです。

 

その女性が連れて行ってくれたのは、

 

とても綺麗な庭園でした。

 

少し小高い場所から見下ろす

 

庭園は様々な植物などが

 

静かに収まっていました。

 

瞳さんが風景に見とれていると

 

女性が指を差して言いました。

 

「あそこにいるのが私の家族なのよ」

 

女性が指差す方向を瞳さんが見ると

 

3人の人たちが見えました。

 

どうやらお父さん、娘、息子のようです。

 

そして、女性がその方向に向かって

 

大きな声を出します。

 

気が付いた3人は女性を見ています。

 

娘らしき女性は瞳さんと同じくらいの

 

年齢に見えました。

 

瞳さんはその家族の光景を見て、

 

なんだか優しい気持ちになります。

 

そうして、自分の家族を思い出すことになりました。

 

お父さん、お母さん、弟、家族構成も同じようです。

 

その姿を見ているうちに

 

瞳さんにある想いが湧きあがります。

 

「独り旅ばかりでなく、家族で旅行したい」

 

「家族の喜ぶ顔が見たい」

 

瞳さんにそんな想いが湧きあがってきたのは

 

初めてのことでした。

 

瞳さんはその女性にお礼を言いました。

 

瞳さんは独り旅で観光地に入れなかったこと

 

そこで女性と出会ったこと

 

家族旅行を見せてもらえたこと

 

様々な偶然に感謝しました。

 

【終わり】

 

現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が

このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる

きっかけになったら嬉しく思っています。

世の中には親切な人は意外といます。

そんな願いを込めて書いています。

 

何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。

 

皆さまよろしくお願いいたします。