皆さま

 

一時期より暑さは落ち着いてきた気はしますが、

 

まだまだ日中は暑いですね。

 

暑いと辛いものが食べたくなります。

 

お昼にネパールカレーを食べて、

 

夜は麻婆豆腐を食べたら

 

お腹が熱くなりました・・・。

 

おいしかったですがね。

 

では「道端で起きている幸せを綴る物語」の

第41作目を書いていきたいと思います。

 

「恐怖にまみれた麻奈美さんが道案内をしてもらった物語」

 

麻奈美さんは20歳代の働く独り暮らしの女性です。

 

麻奈美さんは仕事が休みの日は割と家で過ごすことが

 

多いです。

 

それは外には麻奈美さんが感じる恐怖が多いと

 

思っているからです。

 

「多くの人がいる場所」

 

「交通量が多い場所」

 

「大きな音がする場所」

 

そんな場所に行くと麻奈美さんは

 

心臓がドキドキとしてきて、

 

汗が出て、

 

頭の中が真っ白い恐怖に覆われていきます。

 

そのため、休みの日はできるだけ家の中で過ごしています。

 

今日も麻奈美さんは家の中にいますが、

 

いつもの通り過ごしていると

 

一日中テレビを付けているのです。

 

麻奈美さんは無音が恐怖だと

 

思い込んでテレビをずっと付けていました。

 

テレビでは様々な番組が流れていきます。

 

麻奈美さんは掃除をしながら食事をしながら

 

なんとなくテレビの情報を仕入れているようでした。

 

テレビでは恐ろしいニュースなども流れています。

 

ふと見たニュースが麻奈美さんは怖くてたまらなくなりました。

 

麻奈美さんは恐怖を感じながら、ふと想いが湧きあがりました。

 

「この恐怖の感覚、街で感じるものと近い」

 

そうです。麻奈美さんはテレビで感じた恐怖を

 

街中でも思い出すようになっていたのです。

 

麻奈美さんは震えあがる恐怖が湧きあがってきました。

 

「これではどこへ行っても恐怖から逃げられない」

 

そう思うとますます恐怖感が増していきます。

 

麻奈美さんは家から飛び出すように出かけました。

 

麻奈美さんは遠くへ行きたいと思い、

 

電車に乗り込んだのです。

 

いつも乗っている行ったことのない

 

終点の駅まで行ってみました。

 

そこは田舎の町でした。

 

駅から出てキョロキョロとしていると、

 

麻奈美さんのお母さんと同じくらいの

 

年齢の女性に話しかけられました。

 

「なにかお探しですか?」

 

「あ、いえ、初めてきたものですから」

 

麻奈美さんはお母さんを思い出して

 

懐かしい気持ちになっています。

 

「失礼ですが、少しお疲れのようですね」

 

「あ、はい。まあ、その」

 

「この近くに良い温泉があるのよ」

 

温泉と聞いて麻奈美さんは心が久しぶりに

 

踊りました。

 

女性は温泉まで車で案内してくれたのです。

 

そこは、緑が多く川も流れていて

 

自然に溢れる場所でした。

 

そんな中、麻奈美さんは露天風呂に浸かります。

 

そこは自然の音しか聞こえてこない

 

静かな場所でした。

 

一日中テレビを付けている麻奈美さんからしたら

 

衝撃的です。

 

「この世界にはこんなに静かな場所があるのね」

 

そこでは麻奈美さんは恐怖を感じることがありませんでした。

 

「静けさ」

 

「静寂」

 

その日はたっぷりと温泉を楽しみ、

 

安心感を感じることができました。

 

きっと、今までずっとテレビを付けていて

 

自分にとって避けたい情報も

 

頭に残してしまったのだと

 

麻奈美さんは気が付いたのです。

 

それで恐怖感を増していたのだとも。

 

家に帰って、いつもの癖でテレビを

 

付けそうになった麻奈美さんでしたが、

 

ふと思い直してテレビを付けずに

 

過ごしてみました。

 

すると、いつもより静かに過ごすことができて

 

恐怖心も薄らいできたようです。

 

麻奈美さんは日々の生活の中に

 

「静けさ」「静寂」を取り入れるように

 

していきました。

 

街中でも少しずつですが、恐怖心が落ち着いてきています。

 

お休みの日も家にいることもありますが、

 

時には出かけるようになりました。

 

麻奈美さんは田舎の町での温泉まで

 

案内してくれた女性との出会いという

 

偶然に感謝しました。

 

【終わり】

 

皆さまいかがでしたでしょうか。

 

麻奈美さんは恐怖感のあまり、

 

家でも音のない生活が

 

できなくなっていました。

 

求めていない情報まで取り入れてしまい、

 

麻奈美さんは恐怖感を増してしまっていたのです。

 

「静けさ」「静寂」の良さに気が付けたこと、

 

麻奈美さんにとっては大きな変化をもたらしました。

 

現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が

このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる

きっかけになったら嬉しく思っています。

世の中には親切な人は意外といます。

そんな願いを込めて書いています。

 

何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。

 

皆さまよろしくお願いいたします。