皆さま

 

8月もいよいよ終わっていきます。

 

エアコンを使う時間が少なくなってきています。

 

秋がやってきているのでしょうか。

 

最近は良く図書館へ行くのですが、

 

今の図書館ってすごい設備が整っているところもあります。

 

一日居ても飽きません。

 

では「道端で起きている幸せを綴る物語」の

第40作目を書いていきたいと思います。

 

「落ち着きのなかった歌子さんが道案内をしてもらった物語」

 

歌子さんは20歳代後半の働く独身の女性です。

 

歌子さんの周囲の友人たちは次々に結婚をしていきます。

 

結婚をすることを時に「落ち着く」と表現しますが、

 

歌子さんにとって「落ち着く」という言葉がどうにも引っ掛かるのです。

 

そう、歌子さんはどうしても落ち着けないのです。

 

それは小さなころからで、小学校でも中学校でも、高校生になっても

 

それは変わりませんでした。

 

歌子さんには友人もいましたし、恋愛だってそれなりに

 

経験してきました。

 

でも、なぜだかどこへいても誰といても

 

落ち着かなかったのです。

 

歌子さんが感じている「落ち着かない」というのは

 

「なんだかソワソワする」と言い換えるとわかりやすいかも

 

しれません。

 

歌子さんは自分が落ち着かないので、

 

友人にするにも恋人にするにも

 

選ぶ人は落ち着きのない人が多かったのです。

 

逆に、妙に落ち着いた人を見ると

 

なぜだか歌子さんはモヤモヤしていました。

 

でも、そんな友人たちも結婚をしていきます。

 

歌子さんは口には出しませんが、

 

心のどこかで「落ち着くこと」に憧れを

 

抱いているようでした。

 

ある日、歌子さんは落ち着かない様子で

 

早足で街中を歩いていました。

 

すると、曲がり角のあるところで

 

何かとぶつかるような衝撃を

 

歌子さんは感じます。

 

どうやら、男性と歌子さんは

 

ぶつかってしまったようです。

 

男性はぶつかる直前に

 

早足の歌子さんに気が付き

 

急に止まろうとしたため、

 

荷物を落としてしまったようです。

 

歌子さんは咄嗟に男性に謝りました。

 

すると、男性は非常に落ち着いた様子で

 

荷物を拾い上げて、歌子さんのことを

 

気にかけました。

 

「大丈夫でしたか?」

 

その一連の仕草に歌子さんは

 

どうしてかドキッとしていました。

 

歌子さんは心の中で、どうして

 

この人はこんなに落ち着いているのだろう?と

 

思いました。

 

そして、歌子さんはどうしてもこの男性と

 

話しがしてみたくなったのです。

 

少しだけ歌子さんはその男性と世間話をしました。

 

すると、その男性はお寺で僧侶をしているということでした。

 

歌子さんは不思議とお寺というワードに

 

自分が反応していることに気が付きます。

 

それと同時に歌子さんの「落ち着きたい」という気持ちが

 

湧きあがってきました。

 

僧侶の男性は歌子さんにお寺の場所を

 

案内してくれたのです。

 

そのお寺では座禅や写経の体験ができるとのことで、

 

歌子さんはとても興味を持って、体験することにしました。

 

歌子さんにとってはそれは初めての体験で、

 

なぜだか初めてとは思えないほど

 

自分にとってしっくりときたようです。

 

歌子さんはもしかしたらこれが

 

「落ち着く」という感覚なのだろうかと

 

想いをめぐらせました。

 

お寺に通うようになって、歌子さんは

 

不思議と自分でも様々な場所へ行っても

 

誰と会っても「落ち着いている」感覚を

 

味わうようになりました。

 

歌子さんは自分の中心に何か

 

軸のようなものがスーッと通った感覚を

 

持つようにもなったのです。

 

すると歌子さんは仕事でもプライベートでも

 

健康面でもスムーズに進むようになったのです。

 

歌子さんは街中でぶつかった落ち着いた

 

僧侶の男性との出会いという偶然に感謝しました。

 

【終わり】

 

皆さまいかがでしたでしょうか。

 

歌子さんは落ち着かないということで、

 

生きにくさを感じていましたが

 

僧侶との出会いをきっかけに

 

落ち着けるようになっていきました。

 

人にはきっとそれぞれ自分に合った

 

方法があるのでしょうね。

 

自分の直感で進んでいくと合うものに

 

出会える人が多いのかもしれません。

 

現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が

このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる

きっかけになったら嬉しく思っています。

世の中には親切な人は意外といます。

そんな願いを込めて書いています。

 

何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。

 

皆さまよろしくお願いいたします。