皆さま
8月も気が付けば下旬ですね。
朝散歩していても少しずつ
暑さが和らいできている気がします。
では「道端で起きている幸せを綴る物語」の
第38作目を書いていきたいと思います。
「不安でいっぱいのシングルマザー美穂さんが道案内をしてもらった物語」
美穂さんは30歳代後半の2人の子どもを育てるシングルマザーです。
美穂さんには小学校6年生と3年生の子どもがいます。
美穂さんは会社員として仕事をして、
家に帰って夕飯を作ったり家事をしています。
体力は使いますが、仕事をして家事もして
子どもたちを育ててなんとか美穂さんは
毎日をこなしていました。
子どもたちとのコミュニケーションを
取る時間などほとんどありません。
安定した収入は入ってきますが、
この生活に美穂さんの気持ちは
不安定さを感じています。
でも、それがなぜなのかはわかりませんでした。
日に日にその生活を続けていると美穂さんは
不安な気持ちを増していきました。
段々と夜も眠れなくなってきたのです。
そして、美穂さんはある日しんどくなり
会社を休むことにしました。
子どもたちを学校に送りだした後、
横になって休むことにしたのです。
お昼くらいまで眠った後、少し気持ちが
すっきりしてきました。
美穂さんは近所を散歩することにしたのです。
近所を歩いていてると、美穂さんは驚きました。
平日の昼間ですが、意外なほどに
小さな子どもを連れたお母さんが多かったのです。
その姿を見ていると美穂さんはなぜだか
涙が溢れてきました。
身体の力が抜けてその場にしゃがみ込みながら
美穂さんはハンカチで顔を抑えて泣いているのです。
すると、女性の声で美穂さんは話しかけらました。
「どうかされましたか?大丈夫ですか?」
美穂さんは顔をハンカチで拭いながら
立ちあがって、その女性を見ました。
女性は美穂さんより少し若い感じで、
小さな子どもを連れています。
「あ、どうも。いえ、だ、大丈夫ですよ」
「それなら良かったです」
「あ、あの、このあたりは子ども連れの方が多いようですね」
「近くに公園があるんですよ」
興味深そうに美穂さんがうなずくと、
「一緒に行ってみますか?」とその女性に言われて
美穂さんは公園まで案内してもらいました。
公園に着くと多くのお母さんたちが小さな子どもたちと
遊んでいる姿が美穂さんの目に映ります。
美穂さんはその光景を見ながら、
「仕事ばかりで遊べなくてごめんね・・・」
「遊びたいって言われたのにいつも断っててごめんね・・・」
「私も子どもたちと遊びたかった・・・」
「そうだ、私も子どもたちと遊びたかったんだ・・・」
色々な想いが心から湧きあがってきたようでした。
しばらく美穂さんは自分の想いを感じ続けています。
公園に案内してくれた女性にお礼を言って、
美穂さんは帰りました。
家に帰ってしばらくすると、
子どもたち2人が帰ってきました。
美穂さんは「お帰り」と言いながら
子どもたち2人を抱きしめました。
小学生2人ですので、美穂さんの腕は
回りきりません。
子どもたちはわけがわからないようでしたが、
美穂さんの好きなようにさせてあげています。
そうして、美穂さんは生活の心配もありましたが、
悩んだ末に会社を辞めることにしました。
しばらくは自分がしたい子どもたちとの
時間を作ることにしたのです。
昼間に家事を済ませて、時間に余裕を持つことで
子どもたちとの時間を作るようしました。
すると、美穂さんの不安な気持ちは段々
落ち着いていきました。
美穂さんも笑顔が増えましたし、
不思議と子どもたちも楽しそうに見えます。
美穂さんはそんな生活を続けているうちに
身も心も元気になってきました。
仕事と家事と育児で忙しくしていた頃は
なぜだか考えることができなかった再婚についても
前向きに考えるようになったのです。
美穂さんは優しく公園まで案内してくれた女性との
出会いなどの偶然に感謝しました。
【終わり】
皆さまいかがでしたでしょうか。
美穂さんは仕事・家事・育児に奮闘していました。
段々と不安という形で違和感を感じるようになります。
本当は子どもたちと時間を作りたかったという
自分の本音に気が付くことができました。
自分の本音に従うことで、自分らしく
生き始めることができたようです。
現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が
このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる
きっかけになったら嬉しく思っています。
世の中には親切な人は意外といます。
そんな願いを込めて書いています。
何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。
皆さまよろしくお願いいたします。