皆さま
東京はここ最近のお天気が嘘かのように
青く晴れ渡っていますね。
でも台風が接近してくるそうなので、注意しつつ
今のうちに晴れ間を楽しみたいところです。
では「道端で起きている幸せを綴る物語」の
第12作目を書いていきたいと思います。
「銭湯を探す美令さんが道案内をしてもらった物語」
都内に住む30代女性の美令さんは、翌日は早朝に出かけて
地方で行われる結婚式に参加する予定です。
しかし、前日の夜に風呂場とガスのトラブルで
お風呂に入れなくなりました。
どうしても結婚式に出発する前にお風呂に入りたい
美令さんは、近所に銭湯があると聞いたことがあることを
思い出しました。
洗面道具を持って近所を歩くことにした美令さんでしたが、
銭湯など見つかることなく、どんどんと疲労と焦りが増します。
うまく行かない現実に美令さんのイライラが募り、もう結婚式に
参加することさえキャンセルしてしまおうかと考えるほどでした。
すると、目の前から髪の毛が少し濡れた20歳代くらいの男女が歩いてきました。
遠目から美令さんはその男女がなぜだか、実家のお父さんとお母さんの
若い頃に見えました。
それは美令さんが写真で見たことのあるお父さんとお母さんに似ていたのです。
美令さんはその男女の真ん中で立ち止まり、声をかけました。
「このあたりに銭湯があるんですか?」
若いころのお父さんとお母さん風の男女は、美令さんに
銭湯の場所を優しく教えてくれました。
美令さんはお礼を言って、無事に銭湯でお風呂に入ることができます。
温かいお湯に浸かりながら、美令さんは最近帰っていない実家のことを
思い浮かべていました。
そして、若いころのお父さんとお母さん風の男女との出会い、
さらには本当のお父さんとお母さんへも感謝が湧いてきました。
美令さんは、お風呂場とガスのトラブルについても
その偶然に起きた不運にも感謝したのでした。
【終わり】
皆さまいかがでしたでしょうか。
美令さんは結婚式の前日にお風呂に入れなくなりました。
随分とイライラしていましたが、銭湯を探していると
素敵な出会いがあったのです。
最終的には美令さんは様々なことに感謝を
することができました。
意外と道端には良い人もいますし、幸せを
見つけることができるものなんですね。
現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が
このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる
きっかけになったら嬉しく思っています。
世の中には親切な人は意外といます。
そんな願いを込めて書いています。
何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。
皆さまよろしくお願いいたします。