皆さま

 

今日の東京は少しひんやりしていますね。

朝の散歩も少し肌寒く、ある意味快適でした。

 

では「道端で起きている幸せを綴る物語」の

第8作目を書いていきたいと思います。

 

「買い物へ行く良子さんが道案内をしてもらった物語」

 

良子さんは50歳代の主婦です。今日は息子さんの誕生日ということもあり、

少し離れた大きなスーパーへ買い物をしに自転車で出かけました。

誕生日の息子さんに大好物を出してあげたいと良子さんは考えています。

 

大きなスーパーに行く前にクリーニング屋さんや、郵便局などに寄ったこともあり

大きなスーパーの方向さえ良子さんにはわからなくなってしまいました。

 

しかも自転車で移動しているので、方向を間違えていたらどんどんと目的地から

離れていってしまいます。早めの軌道修正が必要ということで、いったんその場でストップしました。

 

交差点で自転車を止めると、そこにはちょうど信号待ちをしている

40歳を間近に控えているであろう男性がいました。

 

良子さんは割と人見知りなどしない性格もあって、すぐさまその男性に

「すみません、大きなスーパーはどちらの方向でしたっけ?」と聞きました。

 

男性は方向を聞かれたので、少し考えを巡らせた後に

「大きなスーパーはあちらですね」と指を差して良子さんに教えました。

 

「あら、あっちだったのね。逆行くところだったわ。どうやって行ったらいいかしら?」

「そうですね、わかりにくいけど近道とわかりやすいけど遠回りだったらどちらの道がお好みですか?」

 

男性は道に迷う良子さんに対して道を選べるように質問を投げかけます。

「うーん、そうね。これ以上遅れると夕飯の準備もあるから早く行きたいけど・・・」

 

「それならわかりにくいけど近道を教えましょうか」

良子さんは優柔不断です。それで旦那さんとも良く喧嘩になることを思い出しています。

 

でも、いつもの癖でどちらがいいか男性に委ねようとしました。

しかし、不思議と男性の目を見ると何だか自分で決めた方が良いような気になったのです。

 

「やっぱり、わかりやすい道を教えてちょうだい」

良子さんは示された道を直感に従って自分で選びました。

 

「わかりました」と言って、男性はわかりやすい道を良子さんに示してくれました。

「ありがとう」と伝えて、良好さんは自転車でその場を去っていきます。

 

大きなスーパーに着くと良子さんは、息子さんが大好きなマグロの刺身を見に行きます。

すると、マグロ尽くしというマグロだらけの刺身が1つだけ売っていました。

 

良子さんは息子さんの喜ぶ顔を想像しながら、マグロ尽くしの刺身を買い物かごに入れます。

そして、良子さんは「さっき道に迷った時、わかりやすい道を選んで良かったと」思いました。

 

そうして、息子さんは誕生日に大好きなマグロの刺身を食べることができて笑顔を浮かべていました。

良子さんは喜ぶ息子さんの姿を見ることと、今日道を選べた自分にも嬉しく感じています。

 

自分で選ぶ大切さと楽しさを少しだけ知ることができました。

良子さんは、今日起きた偶然に感謝しました。

 

【終わり】

 

皆さまいかがでしたでしょうか。

 

良子さんが道に迷った時に、道を聞いた男性は

2つの道を示してくれました。

 

良子さんは優柔不断を乗り越えて、それを選んで進みました。

本当は少しでも早く買い物をしたかった良子さんでしたが、

直感を信じてわかりやすい道を選択しました。

 

結果、息子さんの大好きな刺身を買うことができます。

もしかしたらわかりにくい近道を選んでいたら買えたかもしれないし、

買えなかったかもしれません。結果なんてどうなっているかはわかりません。

 

でも、自分で選んだということがポイントですね。

人生でも人が選んだことをやっていると、しんどいですが、

自分で決めた人生だったら・・・と考えると、

自分で決めるって大切な気がしてきますよね。

 

意外と道端には良い人もいますし、幸せを

見つけることができるものなんですね。

 

現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が

このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる

きっかけになったら嬉しく思っています。

世の中には親切な人は意外といます。

そんな願いを込めて書いています。

 

何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。

 

皆さまよろしくお願いいたします。