皆さま

 

都内は少し晴れ間が見えてきましたね。

ここのところずっと曇りや雨だったので、なんだか嬉しい気持ちです。

久々に日課の散歩にも繰り出すことができました。

 

では「道端で起きている幸せを綴る物語」の

第2作目を書いていきたいと思います。

 

「疲労困憊の陽子さんが道案内をしてもらった物語」

 

70歳を目前に控えた、わたくし陽子は孫が遊びに来てくれるということで、

ホームセンターへビニールプールを購入する為、徒歩で出かけました。

 

しかし、思っていた以上にホームセンターは遠くてどんどんと自宅から

離れていっているようでした。疲労も蓄積されていますし、不安も大きくなってきました。

 

もしかしたら目的のホームセンターとは違う店舗を目指してしまったのかもしれません。

そうして気が付くと道の細い住宅街に迷い込んでしまいました。

 

私は携帯電話で道を調べるなんていうことを経験したことがありません。

途方に暮れていると・・・突然一軒のお宅の扉が開きました。

 

私はその姿を確認する前に、なぜだかやんわりと光りを感じていました。

その瞬間に、その男性とも女性ともわからない人物に声をかけていました。

 

「お忙しいところ失礼いたします」

「は、はい」どうやら男性のようでした。年齢は40歳くらいでしょうか。

 

「隣町から歩いてきてしまい、ホームセンターがあると伺っていたのですがこの近くでしょうか?」

「それは随分と歩きましたね」男性はジャージ姿でジョウロを持っていました。何かの作業中だったのでしょう。

 

「お忙しいのにすみません」

「いえいえ、全然大丈夫です。そうですねホームセンターはここから歩いて15分くらいです」

「そうですか、ありがとうございます」なぜだか道を聞くのを忘れてその場を去ろうとしてしまいました。

 

男性はその場で少し考えた様子で、道を説明してくれようとしていました。

「うーん、じゃあわかりやすい道までご案内しますよ!」

 

男性は扉を開けた途端に声をかけられたにも関わらず、随分と親切に案内までしてくれるようです。

私は、深々と頭を下げました。

「本当にいいんですか?お忙しいでしょうに」

 

それでも男性は笑顔で答えてくれました。

「いえいえ、すぐそこですから。ご一緒しますよ」

男性は「こちらです」と言いながらジョウロを片手に案内してくれました。

 

そこからはホームセンターまでは一本道というところまで案内してくれました。

そうして、隣町から歩いた為疲労困憊ではありましたがこのような親切な男性に会い

疲れよりも喜びがなぜだか勝っていました。

 

無事にビニールプールも購入することができて、孫たちが楽しく遊ぶ姿も見ることができました。

 

道に迷って、目前のお宅の扉が開いた瞬間に躊躇することなく声をかけることができて

この時は本当に良かったと思いました。

 

もちろん、世の中には悪い人もいるかもしれません。ただ自分の直感を信じて行動したことなので

親切な人を引き寄せられたのかもしれないと感じています。

 

今度、どこかで道に迷っている人がいたら私もお手伝いしたいと思います。

 

【終わり】

 

皆さまいかがでしたでしょうか。

 

陽子さんはホームセンターの店舗を間違えてしまったのか

随分と歩いてきてしまったようです。

 

しかも隣町からなので、土地勘もありません。

気が付けば細い路地に入ってしまい、住宅街へ。

 

その時の70歳を目前にした陽子さんの疲労と不安は

大きなものだったのではないでしょうか。

 

それでも自分の直感を信じたからなのか、扉が開いた瞬間に

このチャンスを逃さないというタイミングから親切な男性に出会うことができました。

 

ビニールプールで遊ぶお孫さんの笑顔が見られたのはもちろんんここと、

今度は困っている人がいたら私も助けたいと思った陽子さんには良き経験になったようです。

 

意外と道端には良い人もいますし、幸せを

見つけることができるものなんですね。

 

現在、不自由や不安を感じる人生を送っている人が

このブログを読んで少しでも新たな一歩を踏み出してくれる

きっかけになったら嬉しく思っています。

世の中には親切な人は意外といます。

そんな願いを込めて書いています。

 

何か生きる上でのヒントになりましたら幸いです。

 

皆さまよろしくお願いいたします。