2007/9/26初版
2000年10月頃の話 |
切り札にしていた軸流圧縮機が失敗に終わったことは、大ショックでした。この頃やっと「水蒸気を圧縮する」ということが、単純で簡単な事ではなく |
今まで誰も出来ない!!非常に困難な事 |
と言う認識を少し持ち始めましたが、まだまだ「水蒸気ぐらい簡単に圧縮できる」と楽観していました。(^_^;) |
従来のターボインペラの形
この後4ヶ月の間どうしても納得いかず、各部を再検討したり、段数を減らしたり、いろいろな
角度で改良したり、ジーっと考え込んだり、果ては借金のこと、家族のことなどが頭の中をぐるぐる
廻り「何とか方法は無いのか!いい知恵を出せ!」と、苦しい毎日が続いた・・・・
と思うでしょうが、本人はいたって平気で。(笑) |
・・・・・・出来ることは分かってるんやから・・・・・・・ここまで解析できてきたら、何とかなるやろ~~~ |
と、いたってのんびりしたものでした。
まだまだ無知の抜けない楽天主義の塊りでした。はははは。 |
「やっぱり、ターボとか軸流とか羽根の付いてるやつは、スカスカやからピストンみたいに弁で
仕切らんと圧縮でけんのかな~?」と、悩む日が続きましたが。。。。
「なんか機械的に押し出す一方通行みたいにでけんやろか~?」色んなアイディアが浮かんでは
消え、思いついては否定する毎日でした。
今までの技術屋の経験として、「機械というのは単純でないといけない」 ということがあります。
複雑な機構にすることは必ず故障が伴ったり、効率が悪くなります。 |
理論でも同じ事が言えます。 正しい理論は、
ものでなければいけないと思っています。
それを当てはめると、なかなか機械式で考えてもうまく行くものがありません。
「やっぱり羽根しかないのかな・・・・」という考えに傾いてゆきました。
出口を閉じると圧縮できずに逆流してしまう。まあスカスカの隙間だらけの羽根ですから、
弁でもない限り逆流するのは当たり前といえばその通りなのですが、
・・・・逆流しそうになったらそれを羽根で押えて・・・また押えて・・・・押えて・・・・・・・・・・・圧縮できないか・・・・・・・・・ |
それじゃもぐら叩きや!!(笑) |
ターボは別名「遠心式圧縮機」とも言います。遠心力を利用するということですが、
基本的に「気体」は遠心力の働く方向には進まない!!
遠心力が働かないということは、真っすぐ進もうとする
この時の私は、それが目の前で起こっていても先入観と思い込みで
摩訶不思議な気体の動きに「そうか!!走っている車の後ろに起こるスリップストリームみたい
に羽根が通り過ぎた後は、真空になるからそこに次の気体を呼び込めればいいんだな!!」と
思い込んでいました。
一見正しいように見えますが意味が違うんですね~~、押しのけられた気体は密度が高くなって
元の真空になった場所に戻ろうとするだけで決してほかの場所から吸い込まず、いくらやっても
流れができなくて空回りなんですね~~~。(笑)
ちょっと説明が判り難かったかもしれませんが・・・・・要するに、
蚊をウチワで叩こうと思ったら、空気と一緒に逃げられた |
ということでしょうか・・・・意味を超感覚的に感じ取ってもらえれば。(^_^;) |
こんな状態で気体の動きも理解できぬまま |
先入観と思い込みのまま、しばらくの間、トンチンカンな設計をしてしまいます。 |
・・・・・・・・・・・・・・・・・その当時のある日の出来事・・・・・・・・・・・・・・・・・ |
ある日突然電話がかかってきました。。。。。(電話は突然かかってくるもんだと思うよ~)
「もしもし、あッ! ゆーさんですか?」
「そですけど。。。。。。。?」
「お世話になってます。O〇銀行です。m(._.)m 」
「何か??、、、、、、、」
「通帳の残高が放置されたままなんですけど、8年前から・・・」
「あッっそ、、、、ご丁寧にありがとうございます。」(わざわざ、百円や二百円のことで電話してくるな~~~)
「それが~~~、積み建て貯金が放置されてまして・・・・・・」
(、、、、、なんだ!!なんだ!!早く言え~~~~~~~ッ!!!!)
ぎょえ~~~、わんわん!わんわん!わんわん! |
すぐ出しに行きます!行きます!行きます~~~う |
(笑)
|
この自然冷媒である「水冷媒」を使った「水エアコン」、または新開発の「ターボインペラ」に、関してのお問い合せ、ご意見、共同開発、技術提携などがありましたら info@pid.co.jpまたはchallengeyu@yahoo.co.jpまでお願いします。 |
この記事は以前に投稿した【水エアコン開発】書庫の中の記事を、順次内容を修正、加筆して「仕上げ」ながら再投稿しています。前回分のこの記事には暖かい励ましやご意見のコメントを頂きありがとうございました。 |