過去すべての「鍼灸学」を変革し、
新たな「ハリ医学」を築く。⑯
わが師・丸山昌朗先生は、「霊枢第一」の
「正しく指して直刺しハリを左右するなかれ」を
次のように解釈された。
「指を正しく穴(ツボ)に当て、
目標に向かって正しく素直に刺入し
ハリをふらふらさせてはいけない」
これは、「直刺し」を
「表皮に縦に刺す」と読んできた
これまでのすべての「学説」を
「原文」が書かれた時代の観点に立って
明快に覆したのである。
「霊枢」が書かれた中国古代には
「ツボは表皮に存在する」ことは当然の理であり
「直刺」は表皮に沿って刺すものであり
疑うものはなかったに違いない。
後代の「文献学者」」の諸説によって
「ツボの深さ」などが問題とされるようになってから
「縦に刺す」ことが一般的に
なっていったのである。
私はこのように考えるのが正しいと確信している。
そしてさらに、わが師を含むほとんどの
「刺し方の誤り」を指摘したい。
「指をあてる」のは、
ツボではなく「針先」であり、
指を針先に当て押さえて、それからどうするのかを
「目標に向かって刺す」とされた解釈も
「こじつけ誤読」であると「師説」を疑わざるを得ない。
そしてこの解明から、
新しい本当の
「ハリ医学」建設が始まり、
確固とした学問を打ち立てる
ことができるのである。
(次へ続く。)
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