「うちの製品、品質は最高なんだけどなぁ」
「サービスの評判は良いのに、新規のお客さんが全然来ないんだよね」
――こんな言葉を、経営者の方から本当によく聞きます。
実際に製品やサービスを見せてもらうと、たしかに素晴らしい。
でも、私は必ずこう聞き返すんです。
「その“こだわり”、どこかでちゃんと伝えていますか?」
すると、返ってくる答えはたいていこうです。
「POPに書いてるよ」とか、「お客さんに口コミしてもらってるよ」。
…これでは伝わりません。
なぜなら――
人は、知らないものを買うことはないからです。
どんなに良い商品・サービスでも、
「知ってもらう努力」をしなければ存在しないのと同じ。
家族でさえ、黙っていては気持ちは伝わりません。
ましてやお客様は“他人”です。
かつての「良いものを作れば売れる」時代は、もう終わりました。
今の時代は、**「良いものをどう伝えるか」**が勝負なんです。
では、どうやって“伝える”のか?
今日はその具体的な方法を3つご紹介します。
① 展示会・物産展などに出店してみよう
製造業なら展示会、飲食やサービス業なら物産展やイベントへの出店が有効です。
例えば東京ビッグサイトなどで行われる業界展示会。
大きなブースを構える必要はありません。
小さなスペースでも、こだわりを伝えるチャンスになります。
来場者数も多く、競合の動向も把握できる。
チラシや試供品を配るだけでも反応が変わります。
地元の物産展も侮れません。
地域の人に「そんなお店あったんだ!」と知ってもらうだけで、
新しい顧客層にリーチできるんです。
② SNS公式ページを作って発信する
中小企業にとって、SNSは最強の武器です。
公式LINE、アメブロ、Instagram、X(旧Twitter)など、
無料で始められて拡散力も抜群。
「毎日投稿なんて大変そう…」と思うかもしれませんが、
日々の業務や製造の裏側を少し紹介するだけでもOKです。
たとえば――
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スタッフが製品を検品している様子
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商品を発送するシーン
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新メニューの試作風景
こうした「リアルな日常」は、信頼感と親近感を生みます。
サービス業なら、レジ横やカウンターに公式アカウントのQRコードを設置して、
登録者限定クーポンを発行するのも効果的。
“知ってもらう仕組み”を、日常の中に自然に組み込みましょう。
③ 商工会・商工会議所の広告を活用する
地域密着型の企業なら、地元の商工会・商工会議所の発行物を活用するのもおすすめです。
多くの商工会は、地域向けの新聞や情報誌を定期的に発行しています。
そこに有料広告を掲載できることをご存知ですか?
しかも料金はそれほど高くなく、
**「見込み客が確実に見ている媒体」**なので費用対効果が高いんです。
掲載の相談は、専門家がサポートしてくれるケースもあります。
まずは一度、地元の商工会へ相談してみましょう。
🌱 まとめ:「良いもの」は“伝えて”初めて価値になる
あなたの製品・サービスが本当に良いものであっても、
それを知ってもらわなければ、存在していないのと同じです。
いま一度、
「うちは伝える努力をしているか?」
と自問してみてください。
マーケティングとは“売る仕組みを作ること”ですが、
その第一歩は“知ってもらう仕組みを作ること”です。
小さな一歩からで構いません。
展示会、SNS、地域広告――
今日から、どれかひとつでも始めてみましょう。
その一歩が、売上アップの大きな一歩になります。
