経営者の方から受ける相談の中でも、特に多いのが「補助金申請」についてのご相談です。
商社やメーカーの方から紹介されてご縁がつながることも多いのですが、ヒアリングしてみると——

「機械を買うときに補助金が使えるって聞いたので…」

というお話をよく耳にします。
しかし、ここに大きな誤解があります。

💡補助金は「申請すればもらえるもの」ではない

まだまだ多くの経営者や商社担当者の方が、補助金を“もらえるお金”と勘違いしています。
実際には、補助金とは国や自治体が「投資に値する」と判断した事業に対して支出されるものであり、
「申請すればもらえる」わけではありません。

たとえプロのコンサルタントが支援しても、100%採択されるなんていうことはありません
ただし、採択率を高める申請書の作成はできます。

🚀本来の目的は「会社を強くすること」

補助金の目的は、「お金を配ること」ではなく、
企業がその資金を活用して売上拡大や生産性向上を実現することにあります。
もし成果につながらない事業に補助金を出せば、それはただの税金の無駄遣いです。

私自身、独立当初は「とにかく仕事を取らなきゃ」と焦って、
補助金申請支援を次々と引き受けていました。
しかし、採択された企業の中には、その後まったく成長しない会社も多く、
補助金の使い方次第で「明暗がくっきり分かれる」ことを痛感しました。

🧭補助金申請の前に“経営の本質”を見直す

今では、補助金の相談をいただいた際には、
まず経営者の方と「補助金とは何か」から話をします。
そして、その事業が新規事業や生産性向上につながるのか、政策目的に合っているのかを見極め、
支援をお引き受けするか判断しています。

補助金申請には、事業計画の作成が欠かせません。
その中には、現状分析・市場分析・競合分析・マーケティング戦略までが求められます。
つまり、真剣に取り組めば、申請そのものが「経営を見直す絶好の機会」になるのです。

 

🎯補助金申請は“終わり”ではなく“始まり”

補助金をもらって終わりではありません。
そこからどう経営を成長させていくかが本当の勝負です。

もしこれから補助金申請を考えているなら、
自分に問いかけてみてください。

「補助金で実現したい“3年後の理想像”は明確か?」

それが描けているなら、コンサルタントと一緒に事業計画を立てる価値があります。
でももし、「採択されること」だけが目的になっているなら——
それは、補助金に振り回されている状態かもしれません。

🌱まとめ

補助金は「もらうため」ではなく「会社を強くするため」のもの。
そして、申請書は“未来の経営計画書”でもあります。

経営者の皆さんには、ぜひ「補助金を通じて自社を進化させる」意識を持ってほしいと思います。