経営者の責任にしている中間管理職、終わってます
企業支援をしていると、その会社の課長クラスとやり取りする機会があります。ある日、債務超過に陥り、売上が大きく減少している企業の営業課長と話すことになりました。彼はこう言いました。
「社長に案件を取る力がないから、うちは債務超過なんですよ」
……いやいや、意味がわかりません。
心の中で「営業課長であるあなたが案件を取ってこないからじゃないの?」と思いつつも、グッとこらえて、その場では言いませんでした。ただ、「この課長は切るべきだ」と、後で社長に伝えようと強く思いました(笑)。
サラリーマン時代も、経営者を批判する社員はたくさん見てきました。
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「経営理念が曖昧だ」
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「経営計画は社長が作るもの」
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「経営陣がわかってないから新規案件が取れない」
そんな声をよく耳にしましたが、そのたびに私は思いました。
「いやいや、ちゃんと経営理念も事業計画もあるよ。それを現場が理解しようとしてないだけでしょ?」
経営者の考えがわからないのなら、まず経営視点を持つ努力をするべきです。経営者が現場仕事まで全部やれというような主張は、自分の責任を放棄した中間管理職の言い訳に過ぎません。
本来、中間管理職は「経営陣の考えを現場に落とし込む役割」です。ですが、残念ながら、人のいい社長の下には、社長の悪口ばかり言ってる中間管理職が多い。
これが日本の中小企業の現実です。
そしてこれが変わらない限り、日本の中小企業の未来は明るくありません。
では、どうすれば中間管理職は変われるのか?
私はこう考えます。
「意識改革を強制的に行う」こと。
つまり、外部研修の受講を義務化するのです。
愚痴ばかりこぼしている中間管理職に限って、スキルを磨く勉強時間すら取ろうとしません。だからこそ、「強制的に外から学ばせる機会」が必要なんです。
経営陣の責任を叫ぶ前に、自分が何をすべきか、もう一度見つめ直してほしいものです。
本日もお読みいただき、ありがとうございました。