最近、若者がせっかく企業に入社しても、わずか数ヶ月で退職してしまう――そんな話題がメディアで取り上げられていますね。

私は今、大企業に身を置いているわけではないので、その報道の実態がどうかを検証できませんが、今回の記事はあくまで私見としてお読みください。


確かに、昔に比べて労働市場が流動的になっているのは事実でしょう。

とはいえ、「入社して3ヶ月で退職 → すぐに次の仕事が見つかる」というのは、本当に可能なのでしょうか?


もし私が企業の社長で、採用側に立っていたとしたら――

3ヶ月で辞めてしまった人材は、基本的には雇用しないと思います。


なぜなら、また同じように短期離職されるリスクがあるうえに、企業側がその人に“気を遣う”構造になってしまうからです。

ですが、ここで大事な視点があります。それは、**そもそもそんなに「新人」が必要なのか?**という問いです。


私の経験上、「新人にこだわる企業」ほど、人に仕事がついている――つまり属人化した体制の企業が多いと感じています。


属人化した組織では、「あの人にしかできない仕事」が多く、結果として人材の出入りに過剰に敏感になります。

でもそれって、マネジメントの本質に反していますよね?

本来、仕事とは「誰がやっても回る仕組み」に落とし込むべきなんです。


若手が辞めないように必要以上に気を遣う前に、企業がやるべきことは、まずこの属人化を解消することではないでしょうか。


さらにもう一歩踏み込むと、社員一人ひとりが自分のキャリアを描ける風土を作ることが必要です。

今はAIや自動化が進み、「人手」が絶対条件ではなくなってきています。

そんな時代において、新人に過度に期待したり、数だけで採用したりするのは、もう古いのかもしれません。


人事部門も、“人数合わせの採用”ではなく、本当に見極めた人材だけをじっくり採用する責任が求められていると感じます。


「若者がすぐ辞める」のではなく、「企業が人材に頼りすぎている」のかもしれません。

これからは「辞められて困る組織」から、「誰がいても機能する組織」へと進化していくべき時ではないでしょうか?


本日もお読みいただき、ありがとうございました。