ここ最近、「米」をめぐる議論がかなり白熱していますね。
農林水産大臣の失言をきっかけに、小泉大臣に交代し、
さらに“米騒動”に拍車がかかっている印象です。
テレビやラジオでも、識者の方々が様々な意見を述べていますが、
その中で、私が以前から尊敬しているある批評家の方がこんな主張をしていました。
「日本の米は高すぎる。だからもっと大量に生産して、原価を下げ、価格競争力を持たせるべきだ」
…正直、この意見には私は反対です。
■ 日本のお米は“世界に誇れる味”
私は前職が商社マンだったので、
アジア・欧州・中東など様々な国で現地のご飯を食べてきました。
でも、やっぱり日本で食べる白ごはん、
特におにぎりの美味しさは格別です。
「安さ」を軸に海外の米と競わせるなんて、
土俵が違う話だと思うのです。
■ 減反政策が中小農家を追い込んだ
これまで日本では、国を挙げて減反政策を進めてきました。
その結果、採算が合わずに離農せざるを得ない中小農家が増え、
「これからは大規模農家しか生き残れない」とも言われています。
でも本当にそうでしょうか?
■ 中小農家こそ“地域の宝”
中小農家を守り、支援しながら、
米の生産体制を強化することだってできるはずです。
・ブランド米の輸出強化
・高付加価値商品の開発支援
・地域単位の支援体制構築
こうした動きがもっと広がれば、
中小農家でも世界と戦える土台を作ることは、決して不可能ではありません。
■ 安くて大量よりも、「価値ある品質」へ
私たちは今、価格だけでなく
「安心・安全」「味」「文化」という価値も含めて食を選ぶ時代にいます。
だからこそ、日本のお米は
価格競争ではなく、“価値競争”で勝負すべきだと私は考えます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
これからも中小農家を支え、日本の食文化を守る動きが、
もっと大きな波になって広がってほしいと心から願っています。