人種差別を受けたこと、ありますか?
日本にいるとあまり意識する機会がないかもしれませんが、海外、特に西欧諸国では人種差別は意外と身近に存在しています。
私は学生時代を含めて、ヨーロッパやアメリカと関わってすでに30年近くになります。その中で、何度か明らかな差別的な扱いを受けたことがありました。
たとえばスイス。比較的閉鎖的な国と言われ、人種差別の話もよく聞きます。ある日、日本の有名メーカーの方と接待のためレストランに行ったのですが、明らかに他のテーブルには料理が運ばれているのに、私たちのテーブルにはなかなか来ない。英語で注文しても「英語がわからない」とシラを切る(他のテーブルでは英語をペラペラ話していました…)。
怒りが収まりきらず、何も食べずに出ようとしたところ、店のマネージャーが追いかけてきて謝罪。戻って食事はしましたが、あの時の屈辱は今でも忘れられません。
最近テレビで光浦靖子さんも「カナダでスイス人に完全無視された」と話していました。偶然にもスイス人がまた登場してしまいましたが、フランス人も含め、差別的な言動をしてくる人は一定数存在します。
ただし、それはあくまで「一部の人」です。
西欧諸国には明るく親しみやすい人も多く、「差別する人なんて気にしない方がいいよ」と励まされることもありました。アメリカの友人はこう言っていました。
「差別する人は、強い劣等感を持ってる人なんだ。だから、自分より下に見える対象を探して安心しようとする。」
なるほど、確かにそうかもしれません。ただ、そんな劣等感の塊みたいな人に不快な思いをさせられるのは勘弁です。私は差別的な対応をされたら、しっかり英語でクレームを入れるようにしています。
なぜなら、彼らの文化では「自分の意見を主張すること」が当たり前だからです。
一方、日本には人種差別がまったくないのか? そうとも言い切れません。特にアジア系の人たちに対して、過去に西欧の人々が日本に抱いていた「急成長への恐怖」が今も影響していると感じる場面があります。
ただ面白いことに、例えばオランダで中華料理や韓国料理を営んでいる中国人や韓国人の多くは日本人にとても親切。同じアジア人としてのつながりなのか、気持ちの良い接客をしてくれます。
結局のところ、人種差別がひどい国があるというより、「差別するかどうかはその人次第」というのが私の結論です。
それでも、日本には“他人を思いやる文化”が根づいています。困っている人がいれば自然と助ける——これは、もっと誇っていいと思います。
ちなみに、日本で落とした財布が7割以上の確率で中身そのまま戻ってくるというデータ、テレビで見ました。やっぱり、日本は本当に素晴らしい国ですね…!😢