4月25日17時、第19次ものづくり補助金の申請が締め切られました。
今回も支援させていただきましたが、最近はこの補助金を含めてあらゆる補助金の要件が厳しくなってきていると実感しています。
特に「人件費の引き上げ」が強く求められています。
しかも、そこには役員報酬も含まれているんです。
たとえば、給与支給総額の年平均成長率を2%以上としながらも、都道府県ごとの最低賃金上昇率を上回る計画を立てることが必要だとされています。
これ、実質的には全国平均3.5%以上の賃上げ計画を意味します。
単純計算でも5年間で17.5%以上の賃上げ。
これは、中小企業にとってはかなりハードルが高い条件ですよね。
こうした流れを見ると、行政が本格的に、日本企業の99.7%を占める中小零細企業の「選別」に入ってきているように思います。
かつては「日本経済を支える存在」として税金投入で支援されてきた中小企業。
しかし、少子高齢化により税収減が避けられない今、すべての企業を一律に支援することは難しい。
だからこそ、今後は“成長の見込める企業”に選別して支援をしていく方向にシフトしているのは、ある意味当然なのかもしれません。
では、私たち中小企業はどう生き残ればいいのでしょうか?
それは、自社をアップデートして付加価値を高めること。
そして、「中堅企業レベル」に成り上がる道筋を早期に描くことが必要だと私は考えます。
もちろん、目の前の課題も山積みですよね。
私も日々、多くの企業を支援していて、よくわかっています。
ですが、それでも「未来の成長」を明確に描くことを避けてはいけません。
なぜなら、目の前の問題は一時的に解決しても、また似た問題が繰り返されてしまうからです。
今こそ、「成長のための時間」を意図的につくることが必要です。
生き残るための第一歩は、「どんな未来をつくりたいか」を明確にすること。
そこからすべてが始まるのだと、私は確信しています。