日本の製品やサービスって、本当に品質が高いと思いませんか?
たとえばAmazonで買い物をしていると、中国製や韓国製の商品をうっかり買ってしまって「え、これが★4.5?」と驚くことがあります。スイッチがすぐ壊れる、クレームしても返事がない…。そんな経験、私だけじゃないはずです。

その点、日本のメーカーなら、不具合があれば誠実に対応してくれるところが多い。だから、なるべく日本製の製品を選ぶようにしています。

この“日本品質”は、訪日観光客や海外の日本ファンにはすでに知られているものの、まだまだ「アジアの一国」くらいの認識で、他国と混同されていることも少なくありません。

そんな中、最近ある地方の酒蔵の社長さんとお話する機会がありました。
その方は、地元の名門酒蔵で雇われ社長を経験した後、独立して自分の酒蔵を立ち上げたそうです。ところが、新規の酒蔵には“国内向けの日本酒製造は原則NG”という制度が立ちはだかり、販売はほぼ輸出向けに限られてしまう。つまり、海外に打って出るしかないのです。

しかし、元商社マンならまだしも、ほとんどの中小企業経営者が「輸出って何から始めれば?」という状態。そこを国の支援機関がサポートするのですが、どうしても“責任が取れない無料サービス”なので限界がある。結局、「いい話だったのに、話だけで終わった」プロジェクトが山ほどあるのが実情です。

日本酒って、実は健康にも良いとされていて、お肌がスベスベになるということで化粧品にも活用されているくらい。なのに、海外での販売価格が不当に安い…。フランスで日本酒を買ったという知人の話では、「こんなに美味しいのに、どうしてこんなに安いの?」と驚かれたそうです。

 

おそらく「ワインやビールと競合するから価格帯を合わせた」というのが本音でしょう。ですが、まだ市場自体が十分に育っていない段階では、競合は“仲間”です。酒蔵同士が連携して輸出の仕組みを作り、共に戦っていくべきではないでしょうか。

でも、ここが日本人の弱さかもしれません。最初はやる気満々なのに、課題が出てくると「できない理由」が次々に出てきてしまう。これは「課題」ではなく「問題」と捉えてしまうから動けなくなるのだと思います。

これは日本酒に限った話ではありません。たとえば日本のお米も同じです。美味しさは世界一レベルなのに、まだその価値が正しく伝わっていない。「日本の米は高いから売れない」と言われますが、本当に価値が伝われば高くても売れるはずです。

ようは、“売る側が価値を正しく伝える努力”をしていないだけ。
だからこそ、私も「いつか酒蔵を買って海外で勝負したい」と密かに思っています(笑)

日本の良いものが、正当な価値で、もっと世界で評価されるような仕組みづくりを目指して、これからも頑張ります!