皆さんは、日本人の本質ってどこにあると思いますか?
私は時々、ふとそんなことを考えることがあります。
たとえば、災害が起きたとき。
海外では混乱や暴動が起こるケースもありますが、日本ではむしろ冷静に秩序を保ち、助け合いの輪が広がる。
電車で当たり前のように列をつくる。
ワールドカップでは観客がゴミを拾って帰る。
世界からも「奇跡の国民性」と称される、日本人ならではの美徳ですよね。
でも、そんな素晴らしい特質が、時にネガティブに働いてしまうこともあります。
「空気を読む」「和を乱さない」といった意識が強くなりすぎて、
同調圧力で個性を抑え込んでしまったり、
社会にとってマイナスになる状況にも「仕方ない」と黙って従ってしまったり……。
そんな日本人の性質は、どこから来たのでしょうか?
新渡戸稲造の『武士道』という本の中に、そのヒントがあります。
彼はこう述べています。
「日本人は鎌倉時代から、名誉を重んじる“武士道”の精神を持ち、それが行動規範となっている」と。
この武士道では、「恥をかくこと=正義に背くこと」とされてきました。
つまり、自分の中の“正しさ”を貫くことが美徳だったわけです。
でも、現代ではその“恥”の基準が少し変わってきているように感じます。
最近は「正しいかどうか」よりも、
「周囲からどう見えるか」「他人にどう思われるか」が基準になっている気がしませんか?
その結果、目立つ行動や異質な意見が“悪”とされ、
空気を読むことばかりが正解になってしまう……。
だからこそ、パワハラやセクハラなどの問題も、
声を上げた人が逆に排除される、という構造が起きてしまうんですね。
本来、組織の中に「正義とは何か」を語り合える土壌があれば、
こうしたことも未然に防げるはずなんです。
私は、企業文化の中にこそ“武士道的な正義”を取り戻すべきだと感じています。
企業が「何が正しいか」を軸にして判断をするようになれば、
社員一人ひとりも“他人軸”ではなく“自分軸”で判断できるようになります。
そうやって育った人材は、環境や空気に流されず、
自ら考え、動くことができるようになるはずです。
まさに、今の時代に求められている人材ですよね。
「正義に従う組織風土」をつくること。
これこそが、武士道が教えてくれる人材育成の本質だと思っています。
因みに私は戦国時代の大ファンです!好きな武将は立花宗茂、島津家久、南部晴政など渋い人たちですが、マニアック過ぎるので、この武将たちの話はまた別の機会にでも🤭