皆さんは、地方にお住まいですか?


昨日、近所に住むご家族と夕食をご一緒したのですが、ご夫婦のご出身が青森県とのことで、自然と青森の話になりました。

実は私も以前、仕事で1週間ほど青森に滞在したことがあります。冬の青森は本当に雪深く、大変な土地でしたが、人々はとても温かくて、良い印象を持っています。

とはいえ、地方ならではの“ルール”があるのも事実のようです。


そのご夫婦のお話によると、ご高齢のご両親が今も雪かきをしているのだそうです。なぜかというと——

**「朝早く雪かきをしないと、村の人たちに白い目で見られてしまうから」**なんですって。

つまり、暗黙の了解で“やるのが当たり前”、やらないと村八分的な扱いを受けるということですね。


この“村八分”という言葉、ご存じでしょうか?

「八分」される、つまり10あるうちの8つの付き合いを断たれ、残るのは火事のときの消火活動と葬式だけ。江戸時代から続くと言われるこの風習、戦時中にさらに強まり、今も地方には根強く残っているそうです。


理不尽ですよね。

声が大きい人の意見が正しいとされて、声は小さいけれど思いやりのある人たちが苦しむ社会。

魔女狩りのような過去があったのは世界中どこでも同じですが、今なお“村八分”のような同調圧力が残っているのは、日本ならではかもしれません。


でも、少しずつ変わってきているのも事実です。


インターネットのおかげで、地方にいながらでも他のコミュニティとつながれる時代になりました。地域社会だけに頼らなくてもいい状況が、少しずつこの古い慣習を変えつつあるのです。


私はこの「悪しき習慣」は、なくしていくべきだと思っています。


必要なのは、強制的な“同調”ではなく、**心からの“共感”と“助け合い”**です。

たとえば、確かプロジェクトXでしたが、2011年の東日本大震災の際、岩手県釜石市の鵜住居地区では、住民同士が自然に協力し合い、6日間の孤立から命を守ることができたといいます。誰かに命じられたわけでもなく、自発的に、思いやりの心で動いた結果です。


こうした行動こそ、日本人が本来持っている“美しさ”なのではないでしょうか。


現代はSNSやネットの影響で誹謗中傷もありますが、同時に、自分の考えを大切にしながら優しさを育むことができる時代でもあります。

今、「村八分」的な空気に悩んでいる方がいたら——その場を離れ、外の世界に目を向けてみてください。

あなたの価値を理解してくれる人は、きっとどこかにいます。


そして、もし誰かを排除する側にいると気づいたなら——

どうか一度、自分の胸に手を当てて、その人の立場を想像してみてください。

きっと、違う世界が見えてくるはずです。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。