若手のミスを責める会社は成長できない
社会人として働いていると、若いうちにミスをするのは当たり前ですよね。例えば、発注した部品の品番が間違っていたことに納入時に気づく…なんて経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか?
しかし、このようなミスが起きた際に、発注書を作成した若手や事務職の担当者を責める雰囲気がある会社は意外と多いものです。これは、組織として大きな間違いです。
なぜなら、発注書は通常、作成者だけでなく、先輩や課長、さらに最終決裁者である部長などの確認印を経て発行されるものだからです。このプロセスを踏んだ上で発注されたにもかかわらず、最終的に「担当者の責任」とされるのは、チェックを怠ったことを認めているようなものです。
確かに、発注書を正確に作成する責任は担当者にあります。しかし、最終的に確認印を押した人や決裁者がいる以上、その責任は彼らにもあります。本来であれば、チェックの過程でミスに気づき、発注書が修正されるべきですが、多くの会社ではこの確認作業が形骸化し、ただ印を押すだけの「めくら判」になってしまっているのです。その結果、発注ミスが発生してしまいます。
もちろん、ミスをした担当者に全く責任がないとは言いません。しかし、その責任の重さは、最終的に決裁した部長が負うべきものです。それにもかかわらず、ミスの責任を担当者に押し付ける会社があまりにも多い。これは、今の経営層がそうした風潮の中で育ってきた証拠でもありますが、そんな甘い体質で企業が成長できる時代は、もう終わりました。
責任というのは、管理職になればなるほど重くなるものです。しかし、それと同時に「やりがい」や「仕事の面白さ」も増していくべきなのに、現実には責任だけを下に押し付け、全て上司の確認に依存する会社があまりにも多いのです。
この状況を打破するには、組織全体の意識改革が必要です。しかし、長年「ミスは部下の責任」としてきた世代にとっては、これを変えるのは難しいでしょう。だからこそ、今の若手や事務職の方々は意識を変えていくべきなのです。
発注ミスなど、自分が最終的な確認や決裁をしていないミスについては、『自分だけの責任ではない』と正しく認識しましょう。もちろん、自分の職務には責任を持つべきですが、理不尽に責められる必要はありません。こうした意識を持つことで、仕事への取り組み方が変わり、自然と権限委譲の文化も根付いていくはずです。
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