「数字で考える」クセをつけよう!

企業支援をしていると、経営陣が自社の状況を数字で認識しておらず、感覚だけで判断している場面によく出くわします。

例えば、ある案件について「どのように見積もりを立て、実際の結果はどうなり、最終的にどれくらいの利益が出たのか?」と質問するとします。すると、多くの経営者はまず売価設定の背景を話し始めますが、原価の想定や利益構造を深掘りしていくと、こんな反応をされることが結構あります。

「うちの経験からこの売価に決めているんだ!業界を知らないコンサルタントには分からない調整が入ってるんだ!」

……と、社長がキレる(笑)。

なぜ、私がそこまで売価や原価について細かく質問するのか?
それは、実態を数値化して検証したいからです。

しかし、社長としては「自分の見積もりが間違っているかもしれない」と本能的に感じるため、心が守りに入ってしまう。結果、キレる……という流れです。でも、私は慣れているので、淡々と対応しながら数字を聞き出します(笑)。

コンサルタントは「使い方次第」

コンサルタントというと、「一般論を並べたレポートを作るだけの存在」と思われがちですが、実際の経営支援は企業ごとに異なります。だからこそ、コンサルタントには 赤裸々な情報開示 が必須です。

しかし、ここで邪魔をするのが、社長の 「コンサルに対するプライド」 です。
特に初対面の社長は、どちらが上かと構えたり、会話でマウントを取ろうとしてきたりします。これが結構やりづらい……。

一方で、「できる社長」 は違います。
見積もりの仕方も明確で、数字の重要性を理解しているので、情報を素直に提供してくれます。こうした社長とは改善策の話がスムーズに進み、結果として企業が成長軌道に乗っていきます。

経営陣こそ「数値化のクセ」をつけよう

企業の経営陣には、日頃から 事象を数値化して考えるクセ をつけてほしいものです。

例えば、新しく社員を雇用する場合、
給与だけでなく、福利厚生を含めた総人件費がいくらかかるのか?
そのコストを回収するには、年間でどれくらいの案件を獲得する必要があるのか?

この感覚がある社長とは、成長戦略について具体的に話すことができます。

サラリーマンも「数値化思考」を!

これはサラリーマンにも言えることです。
案件を進める際、単に売上だけを見ていると、どこに力を入れるべきかの判断が難しくなります。

例えばメーカーであれば、
✔ 製造原価
✔ 販管費(販売管理費)
といったコストを 比率や実数値で把握する ことで、どの案件に注力すべきかが見えてきます。

もちろん、案件の初動では効率の悪さなども影響しますが、そこまで考えなくても大丈夫。まずは数値化して考えるクセをつけることが大切 です。

そうすることで、事実を見極める力がつき、冷静な判断や決断ができるようになります。

まとめ

「数字で考えるクセをつける」
これは経営者だけでなく、サラリーマンにも必要なスキルです。

感覚に頼らず、数字をもとに考えられるようになれば、ビジネスの精度は確実に上がる でしょう。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
では、またお会いしましょう!