日産とホンダの経営統合、白紙に
日産とホンダの経営統合が見送られましたね。
さらに、日産の2024年度決算が純損失800億円になるという報道を見て、正直驚きました。私は現在、日産の車を所有していますが、とても良いクルマだと思っています。収納の工夫が随所にあり、細かな気配りが感じられる設計になっていますし、プロパイロットの性能も高い印象です。
かつては自動ブレーキの性能が業界トップクラスで、歩行者検知機能をいち早く搭載していたのも日産でした。しかし、近年は自動運転技術の開発競争で他社に後れを取っているとも言われています。なぜここまで苦境に陥ってしまったのか、少し考えてみました。
かつての日産と現在のギャップ
実は15年ほど前、私自身が日産の採用面接を受けたことがあります。その際に内部の話を聞く機会があったのですが、当時の日産は「外資系の考え方を持つ層」と「日本的な価値観を重視する層」に分かれており、一枚岩の組織とは言い難い印象を受けました。最終的には転職しませんでしたが、外から見ていた日産は活気があり、革新的なイメージがありました。それだけに、今回の業績悪化には衝撃を受けています。
経営判断の遅れと市場戦略の問題
日産の製品自体は今も優れたものが多いと思います。しかし、特に北米市場では苦戦しているようです。その理由の一つとして、「長距離走行時の燃費で競争力のある車が少ない」と報道されていますが、それだけが原因ではないでしょう。
「燃費が良ければ売れる」「製品が優れていれば売れる」という単純な考え方では、今の市場では戦えません。売れる仕組みをつくるマーケティング戦略が不可欠ですが、その部分が十分ではなかったのではないかと感じます。
かつてゴーン氏の改革でV字回復を果たした経験があるはずですが、そのノウハウはどこへ行ってしまったのでしょうか。ゴーン氏の経営体制を見直す動きがありましたが、結果として「新体制」と言いながらも、以前の経営スタイルに戻ってしまった部分があるのかもしれません。
ホンダとの経営統合案が消えた理由
ホンダの子会社化という話が浮上した途端、経営統合の話が消えてしまいました。この決断には、経営陣のプライドが影響した部分もあるのではないかと感じます。日本企業では、こうしたケースが少なくありません。
「実際に現場で働いていないから分からない」と言う人もいますが、そういう人に限って、何もせず動かないことが多いですよね。サラリーマン時代の上司を思い出します。評論家は要らないと言いながら、いざ部下が結果を出すと黙って手柄を横取りする——そんな風潮が日本には根強いのかもしれません(苦笑)。
とはいえ、困難を乗り越えて見事に復活を遂げた企業も数多くあります。日産も、その成功例を参考にしながら、再建計画を進めていくべきではないでしょうか。
そういえば、1年ほど前に「日産が下請け企業に対して大幅な値下げを要求していた」という報道を見た記憶があります。その時点で、すでに経営の厳しさが表れていたのかもしれません。
それでも、日産を応援したい
とはいえ、私は日産のクルマが好きです。もし余裕があれば、フェアレディZやスカイラインGT-Rにも乗ってみたい! そんな憧れのクルマを作り続けている日産には、これからも頑張ってほしいと思います。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
では、またお会いしましょう!