私は数年前、先輩コンサルタントに「金型業界について調べて記事を書いてみろ」と言われ、かなりリサーチしました。
金型業界は、第二次世界大戦前から日本で発展してきた歴史のある業界です。ただ、製品そのものを作るわけではなく、大量生産のための「型」を作る仕事なので、どうしても大手メーカーの下請け的な立ち位置になりやすく、昔から薄利の業界とされています。
金型にはさまざまな種類がある!
金型と一口に言っても、実はいろいろな種類があります。例えば…
- 鋳造用金型(溶けた金属を流し込む型)
- プラスチック成形用金型(プラスチック製品を作るための型)
- 板金加工用金型(金属板をプレスして加工する型)
- 鍛造用金型(金属を叩いて成形する型)
- ゴム成形用金型(ゴム製品を作る型)
などなど、ここでは語り尽くせないくらいの種類があります。ちなみに、「プラスチック金型」というと誤解されがちですが、「プラスチック製の金型」ではなく、「プラスチック製品を作るための金型」のことですよ!
金型製造はノウハウが詰まった職人技!
最近ではコンピュータで設計するのが主流ですが、ただ設計通りに作ればいいというものではありません。なぜなら、設計自体が取引先メーカーの設計思想を理解した上で行われる必要があるからです。これを適当にやると、最終製品に誤差が出てしまい、大変なことになってしまいます。
金型を作る企業は、もっと評価されるべきだし、それに見合った料金をしっかりと取れるようになるべきです。しかし、昔からの慣習で、金型業界はメーカーの言いなりにならざるを得ない状況が続いているのが実情です。
ニュースでも話題の「金型の保管問題」
最近、ニュースでも「金型を相手先企業に保管させている問題」が取り上げられていますよね。
金型は大きいものだと数メートル級のサイズもあり、使っていないときは正直「ただの大きな荷物」になります。そんな金型を、メーカー側が下請け企業に「保管しておいて」と預けるケースが多いんです。
でも、実はこれ、無償でやると下請法に違反する可能性があるんです!
なぜなら、金型企業にとっては保管スペースもコストですし、管理にも手間がかかります。それを無償で押し付けられるのは不当な負担ですよね。
金型業界の未来は?海外展開も視野に!
先日テレビで、ソフビ(金型を使ったソフトビニール製品)の金型を製造できる企業が日本に3社しか残っていないという話が出ていました。
こういった業界では、長年の慣習や厳しい価格競争の影響で、新規参入が難しく、企業が減少し続けているのが現状です。でも、このままでいいのでしょうか?
私は、金型企業はもっと自社の技術や付加価値を認めてもらい、それに見合った価格設定をするべきだと考えています。日本国内だけが市場ではありません。海外展開も視野に入れるべきです。
「でも、中小企業にはそんな体力がない…」と思う方もいるでしょう。でも、活路はあります!
例えば…
- **JETRO(日本貿易振興機構)**の支援を活用する
- 商工会議所や中小企業向けのコンサルタントを利用する
活用できる制度や支援はたくさんあります。コンサルの私が言うのもなんですが、コンサルもどんどん使い倒して自社の成長につなげていくべきだと思います!
まとめ:金型業界の未来を考えよう!
日本のものづくりを支える金型業界ですが、今のままでは厳しい状況が続いてしまいます。これからの時代、企業自身が付加価値を発信し、適正な価格を設定し、海外市場も視野に入れることが大切です。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!また次回お会いしましょう!